■非情な裏切りで友情も凍りつく
タイトルはクールな『アイスクライマー』(任天堂)も、2人同時プレイに燃えた思い出深いゲーム。エスキモーのようなキャラを操作して、ハンマーでブロックを壊しながら山の頂上を目指すというゲーム内容で、2人同時プレイ時は、友達と協力しながら山を登っていくのが基本……のはずでした。
このゲームは上へ上へとジャンプして登っていきますが、片方のプレイヤーが先に上にあがると画面も一緒にスクロール。このとき下の段にいたプレイヤーが画面外に取り残されると1機失ってしまいます。
その仕様があるため、仲間を置き去りにして先にどんどん上にあがっていく鬼畜プレイが横行。まさに殺し合いの始まりです! 最初は「一緒にクリア目指そうぜ!」なんて言ってた友人が、体当たり(1Pと2Pのキャラには当たり判定がある)で進路をジャマをしたうえに、先に上に行って置いてきぼりにする……そんな極悪非道なプレイが私たちの間で大流行しました。
『マリオブラザーズ』でも協力プレイに見せかけた「殺し合い」はありましたが、『アイスクライマー』ではさらに直接的に相手を殺すことができるのです。もちろん足を引っ張り合うのはお互い様なのですが、このゲームで先にゲームオーバーになったときの屈辱感はかなりのモノでしたね。