■空中散歩なんて甘いモンじゃない!?

 最後にご紹介したいのは『バルーンファイト』(任天堂)。このゲームは2つの風船をつけたキャラクターがフワフワと空中を飛行。同じように風船をつけた敵を上から踏みつけ、相手の風船を割って下に落としていくという内容です。

 このゲームの醍醐味は、やはり2人プレイにあります。同時プレイの場合は協力するというより、やっかいな敵が1機増えたようなモノ。1Pと2Pのキャラにはしっかり当たり判定があり、敵と同じように味方の風船まで踏みつけて割ることができてしまうのです。

 通常、2人で協力しながらプレイすれば難易度は下がりそうなモノですが、『バルーンファイト』の場合はむしろ逆。味方のはずのプレイヤーの動向もしっかり把握しないと、事故にせよ故意にせよ大切な自分の風船を割られかねません。もちろん当時は小学生だったので、こんな仕様のゲームだったら「殺し合い」が始まってしまうことは避けられませんよね。

 しかも『バルーンファイト』は風船をモチーフにしたゲームだけあって、慣性に従った独特の挙動を見せます。基本的に手を羽ばたかせて高度を上げるか、羽ばたくのを止めて高度を下げるかのどちらかなので、空中で機敏な動きは不可能。それを利用してタチの悪い友人は、事故に見せかけた故意のアタックを仕掛けてくるのです。

 個人的に『バルーンファイト』は大好きなゲームだったのですが、この独特の挙動のせいもあって初心者に殺し合いで負けることもしばしば。あまりに悔しくて、つい対戦に力が入ってしまうゲームでした。

 ほかにも『マリオブラザーズ』や『ワープマン』『バトルシティ』といったゲームで友達とアツく盛り上がった記憶があります。ファミコンゲームで遊んでいた子どもの頃を振り返ると、なぜか思い出すのは対戦要素のあるゲームばかり。ケンカになることもあったけど、あの頃はそれくらい真剣に遊んでいた証なのかもしれませんね。

(ふたまん編集部)

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『キン肉マン マッスルタッグマッチ』思い出のゲーム画面