■ヒロシとトオルの伝説が再び!?
続く第4位(9.0%)は、加瀬あつし氏の『カメレオン』(講談社)。1990年から2000年まで『週刊少年マガジン』に連載された、同誌のヤンキー漫画の代表的作品のひとつ。実はケンカがからきし弱い矢沢栄作が、ハッタリと強運だけで高校不良界を生き抜き、カリスマヤンキーへと成長する姿を描いた。
コミックスは全47巻で累計3000万部を突破。1996年に山崎邦正(月亭邦正)主演でVシネマ化。全6巻でOVA化(矢沢役の声優は難波圭一)されているが、もし再び実写化するとしたら、同作の特徴でもある下ネタをどの程度抑えるかが肝となりそうだ。
第3位(13.5%)はきうちかずひろ氏の『ビー・バップ・ハイスクール』(講談社)。『週刊ヤングマガジン』誌上で、1983年から2003年まで長期にわたって連載された不良漫画の金字塔作品で、たびたび実写化もされている。
ツッパリ高校生コンビのヒロシとトオルがケンカや恋に明け暮れる日常がリアルに描かれ、当時の中高生に大ヒット。コミックス第8巻の初版発行部数は227万部を記録し、2014年に『進撃の巨人』第13巻が初版275万部を発行するまで、講談社の最高初版部数の最高記録だった。合計6作品撮られた仲村トオル&清水宏次朗コンビの主演映画の印象が強いという人も多く、今回のアンケートでは「映画版がめちゃくちゃ好きだったから」(46歳・男性)、「今の俳優で見てみたい」(39歳・男性)「ギャグとシリアスのギャップがカッコよかった」(45歳・男性)といったコメントが集まった。
第2位(16.0%)となったのは宮下あきら氏の『魁!!男塾』(集英社)。1985年から1991年まで『週刊少年ジャンプ』で連載され、1988年にアニメ化。2007年にはアクション俳優の坂口拓(現在はTAK∴)監督&主演で映画化もされているが、「テレビドラマで見てみたい」(38歳・男性)、「1巻から最後まで全部ドラマで作ってほしい」(41歳・男性)といった支持が集まった。
全国の不良たちが集まる男塾を舞台にした同作。男塾1号生の剣桃太郎を主人公に、先輩塾生らとの死闘を描いた学園漫画で、赤石剛次、大豪院邪鬼、伊達臣人といった個性的な敵キャラが次々と登場。また、Jによる「フラッシュ・ピストン・マッハ・パンチ」や大豪院による「真空殲風衝(しんくうせんぷうしょう)」、虎丸による「大放屁」、赤石剛次による「一文字流 斬岩剣」など彼らの扱う奥義も特徴的。読者時代にマネをした、という人も少なくないはず。ヤンキー漫画というよりは、バトル漫画の色の強い同作。肝の据わった桃太郎らの激闘は、実写化しても刺激が薄まることはなさそう。
■黄金期『ジャンプ』を代表するヤンキー漫画の金字塔
そして全体の18.5%の人から支持され第1位となったのは、森田まさのり氏の『ろくでなしBLUES』(集英社)。1988年から1997年まで『週刊少年ジャンプ』で連載された、同誌の黄金期を牽引した作品で、主人公の高校生・前田太尊が仲間たちと出会いながら近隣の生徒たちとケンカを繰り広げていく姿を描いた。
鬼塚、薬師寺、葛西らとのバトルはもちろん、ギャグや恋愛要素も豊富に含んだ同作。主人公・前田の人気が高く、今回のアンケートでも「前田がとにかくかっこいい、四天王のバトルはしびれた」(40歳・男性)、「前田役を誰にするかで人気が分かれそう」(42歳・男性)、「クローズみたいに3部作ぐらいで作ってほしい!」(39歳・男性)といった意見が集まった。
1996年と1998年に元キックボクサーの前田憲作を主演に映画化。2011年7月クールに日本テレビ系で劇団EXILEの青柳翔を主演にドラマ化もしている『ろくでなしBLUES』。9年がたった今、もう一度ドラマ化・映画化してほしいという声が目立った。
その他、今回のアンケートでは高橋ヒロシ氏の『クローズ』の続編『WORST』、悪魔的凶悪な顔を持つ少年・北野誠一郎を主人公にした八木教広氏による『エンジェル伝説』といったヤンキー漫画に少数派の票が分かれた。
(ふたまん+編集部)
アンケートサイト「ボイスノート」調べ
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