■ガチで怖かったホラー的な演出

 では、ホラーゲームとしての『スウィートホーム』はどうだったのでしょうか。率直な感想を申し上げますと「とても怖かった」という記憶が強烈に残っています。

ファミコンのドット絵で描かれたグラフィックがとにかく怖い

 現在の高品質な3Dで描かれたホラーゲームと比べたら30年以上前のファミコンのゲームなので、当然グラフィックの品質は劣ります。しかし、ドット絵で描かれた不気味な洋館や死人が出たときのグラフィックは、陰鬱で不穏な映画の雰囲気を見事に表現。今あらためて見ても、日本のホラー映画特有の「じめっとした湿気のある粘着質な薄気味悪さ」がひしひしと感じられます。

 サウンド面も、いかにも「ホラー映画」といった不安をかき立てる曲がある一方、バトルシーンでは緊迫感と迫力のあるBGMが流れるなど、メリハリが効いています。効果音の使い方も秀逸で、とくに扉を開けたときのきしむような甲高い音がプレイヤーの恐怖心を駆り立て、ゲームへの没入感を高めてくれました。

 RPGとしての難易度は高く、キャラクターが1人死ぬだけでさらに難しくなるゲームでしたが、ファミコンでも屈指の名作だと自信をもって推せます! かなり前の映画が原作なので今からリメイクというのは難しいのかもしれませんが、ベタ移植でいいので今のハードであらためて遊んでみたい思い出深い作品です。

(ふたまん編集部)

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『スウィートホーム』懐かしのゲーム画面