これまで漫画やアニメ、映画などを原作にしたゲームは数多くリリースされてきましたが、残念なクオリティに涙した経験を持つ原作ファンはきっといるはず。とくにファミコンの時代は“ゲーム”というメディアの黎明期で、ハードの性能も低かったこともあって、原作のあるゲームに複雑なイメージを抱いた方も多いことでしょう。
しかしそんな中にも、まれに傑作と呼ばれるゲームが誕生します。本日からちょうど31年前となる1989年12月15日、カプコンから発売されたファミコンソフト『スウィートホーム』は期待以上のゲームでした!
このソフトの原作となる映画『スウィートホーム』は、監督と脚本を黒沢清氏、製作総指揮を伊丹十三氏が務めた名作ホラー。同作をゲーム化したファミコン版『スウィートホーム』は、映画同様のホラーテイストを過分に含んだRPGです。
■怪奇現象の起こる屋敷からの脱出劇
画家・間宮一郎の作品が遺されているという無人の屋敷に取材目的で入りこんだ5人のテレビクルーたち。屋敷でお目当ての壁画を発見するも、数々の怪奇現象が発生。取材を断念し、なんとか屋敷から脱出を試みる――というストーリー。
このゲームのあらすじは、映画とほとんど一緒。映画では死人が出てしまいますが、ゲームではプレイ内容次第で全員生還させることも可能でした。
本作は5人のキャラクターを操作するRPGで、最大3人までのパーティを組むことになります。基本的には2組のパーティを切り替えながら探索しますが、片方が戦闘になったら、もう片方のパーティを呼んで5人で戦えるのも面白いところ。
もちろん屋敷のギミックなどでパーティが分断されてしまうと援護できなくなるので、こまめにパーティを切り替え、歩調を合わせて攻略を進めていく必要があります。