■最強状態が本当に「無敵」だったSTG

 機体のパワーアップ方法が独特で魅力的だったのが、日本物産(ニチブツ)の『テラクレスタ』です。アーケード版からの移植作ではありますが、シューティングゲームに「合体」という要素を取り入れた『ムーンクレスタ』の正統な続編作品になります。

 ウイングギャリバー(通称ウインガー)と呼ばれる自機は、最初は2発同時発射の貧弱な武装しかありませんが、ステージ上に現れる格納庫から合体パーツが出現。自機とドッキングさせることで、武装が強化されていくという面白いシステムでした。

 5号機までドッキング可能で、5機すべてが合体すると機体が「火の鳥」の姿に変貌。しばらくの間は完全に無敵状態となるというロボットアニメなどにありそうなド派手な演出にワクワクさせられたものです。

 また、機体が複数ドッキングしているときは、分離してからのフォーメーション攻撃が可能。機体同士を一時的にパージして陣形を組んでショットを放つ……とてもロマンあふれる攻撃手段でした。

 火の鳥状態のときは前方のショットしかなくなるので、ぶっちゃけ4機合体のときより火力自体は落ちてしまうんですが、それでも「火の鳥」と化して無敵のひとときが楽しめるのは他のシューティングにはない爽快感がありましたね。

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