■結局、ガラフはなんのために戦ったのか
このシーンが名シーンであることに変わりはありませんが、「ガラフVSエクスデス」を語るうえで欠かせない一つの議題があります。
それは、ガラフの「……怒りでも……憎しみでもない……」というセリフの先です。
これを語るのはヤボであることは重々承知ですが、私はこの話が大好きです。このシーンを見たことがある人に「なんだと思う?」と聞くのが好きなのです。
皆さんは何だと思いますか? ちなみに私は「覚悟」だと思っています。
ここから更に本編のネタバレがあります。
ガラフは過去にエクスデスを封印した暁の4戦士の1人で、バッツたちとは違う世界の住人でした。しかし、エクスデスはその強大な力でクリスタルを破壊し、復活を遂げます。
このエクスデスという敵を打ち倒すという目的にバッツたちを巻き込んでしまった責任を感じたガラフは隕石に乗って自分の世界に戻るも、バッツたちはガラフを追いかけともに戦うことを決意します(すぐつかまりますが)。
私はこの時点でガラフは、エクスデスの討伐とバッツたちを巻き込んだ責任を1人で背負いこんでいたように思うのです。
エクスデスを封印した際、異世界に封じ込めることに断固反対していたバッツの父・ドルガンに対する思いもあったでしょう。
暁の4戦士の1人として「まだまだ死ねない」、こんな志半ばで倒れるわけにはいかない、そして巻き込んでしまったドルガンの息子たち、自分の孫娘を守らなければいけない、そうした強い覚悟がガラフを奮い立たせたのだと思います。
だから「怒り」でも「憎しみ」でもないのです。
ガラフはこの瞬間、そうした感情のすべてを超越した「並々ならぬ決意」のもと、エクスデスに挑み、そして倒れたのではないか。
私はそんなふうに思いました。
ありがとう、ガラフ。本当に。
■みなさんが思う名シーンは?
さあ、ここまでガラフについて長々と語ってきましたが、このシーンのすばらしさがほんの少しでも伝わったら幸いです。
みなさんが好きなFFの名シーンはどこでしょうか?
これだけ書いてしまうと、「ガラフVSエクスデス」以外を出しにくいかもしれませんが、FF4「パロムとポロムのブレイク」も涙なしには語れない名シーンですよね。
今でも鮮明に思い出せるシーンが数多くあるFFなのでなかなか一つに絞るのは難しいかもしれませんが、今回の番組をきっかけに話のタネになれば良いなと思っております。
まあ、もし投票があったとしても1位は絶対「ガラフVSエクスデス」ですけどね。