■すさまじい恐怖と緊張感…
それまでの『バイオ』シリーズは、固定カメラ視点の中にいるキャラクターをラジコンのような操作で動かす必要があり、その操作自体が私には敷居が高く感じられました。
しかし『バイオ4』からは、固定カメラではなく、キャラクターを肩越しカメラで追う三人称視点へと変更。右にスティックを倒せば右へ、左に倒せば左へと、直感的な操作ができるようになっていたのです。
これが、私の心理的ハードルを一気に下げてくれました。
また、『バイオ』シリーズといえば、じわじわ迫る恐怖を限られた弾薬の中で慎重に進み、緊迫感あふれるプレイを味わうことができるホラーゲームとして知られています。
つまり、怖すぎるのです。
しかし、『バイオ4』は戦闘スタイルも劇的に変化。武器での攻撃だけでなく、敵をよろめかせてから近距離で攻撃する体術コンボは、周囲の敵をまとめて吹き飛ばす効果もあり、アクション性が高まったことでの爽快感は格別でした。
「これなら私にもできるかもしれない」
そんな思いから、私は初めて『バイオハザード』をプレイしてみようと決意しました。
本作の主人公レオン・S・ケネディは、大統領の娘を救出するためにスペインの寒村に足を踏み入れます。ゾンビではなく、人間のようで人間でない「寄生体」に支配された村人たちが襲ってくる。その最初の難関が、村の広場での戦闘です。
無限湧きのような村人のラッシュ、チェーンソー男の一撃死、広場からは逃げられない閉塞感……。兄のプレイで展開を知っていたにも関わらず、自らプレイすると恐怖や緊張感は凄まじいものでした。
案の定、操作もままならずにあっという間に囲まれて死亡。「あうぅん!」と倒れるレオンと「You are dead」の文字。これまで「続きを見せて!」とおねだりしていた私は、どれだけ兄にプレッシャーをかけていたのか痛感しました(笑)。
しかし、私は諦めませんでした。