■ピッチングマシーンで…高速回転で…

 まずは第1作である『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』から。

 同作で描かれた記念すべき初のオシオキは「千本ノック」というものだった。これは、全身を拘束された犯人が、ガトリングガンのような物物しい見た目のピッチングマシーンから発射される無数の豪速球を全身で受けるというオシオキ。映画『アウトレイジビヨンド』さながらの痛々しいオシオキであり、最後は犯人生徒がぐったりとした姿で絶命している姿が描かれる。見せしめのように皆の前で行われた、初の残虐なオシオキの様子に他の生徒はただ立ちすくむばかりだった。シンプルだが、痛みが想像できる分、キツいオシオキだ。

 続いてのオシオキも強烈だった。2人目の犯人が受けた「猛多亜最苦婁弟酢華恵慈(モーターサイクルデスゲージ)」だ。

 これはバイクに乗せられ、サーカスのオートバイショーで使用するような球体の中を高速回転させられるというもので、あまりの回転の遠心力により、犯人はそのまま体が溶けてバターになってしまったことが示唆される。木の周りを走る虎がバターになってしまう絵本『ちびくろサンボ』が元ネタと思われるオシオキであり、人の形が跡形もなくなってしまうのは、ファンタジー設定ではあるものの、考えると笑えなかった。

■作品を重ねるごとに強烈になっていくオシオキ

 オシオキで食べ物にされてしまう例はまだある。シリーズ2作目『スーパーダンガンロンパ2』で1人目の犯人が受けたオシオキ「とんかつの花村」だ。

 これは犯人が拘束されて海辺に連れて行かれ、ミサイルによって黄色い液状のものと粉状のものをまとわされ、その後足を繋がれたヘリに火山の火口まで運ばれて生きたまま溶岩の中に落とされるというもの。初めにまとわされたのはズバリ衣と卵。犯人は溶岩でこんがり揚げられ、とんかつにされてしまう。生きたまま料理にされるという、人間の尊厳なんてまるでないオシオキだった。

 同じく2作目では、まさかの美少女生徒が犯人となり、オシオキ「PLEASE INSERT COIN」の餌食となった。

 これは、ゲーマーである犯人生徒にぴったりな、レトロゲームをイメージしたオシオキ。

 はじめは『スペースインベーダー』の要領で戦車のミサイルに狙われる。なんとか非常口から逃げたと思えば口のついた大きな玉に追いかけられ、最後は部屋の上部から様々な形のブロックが落ちてくる密室で、縦に長いブロックに押しつぶされてしまう。そのさまは『テトリス』そのものだった。

 ここまで、あえて3作目『V3』の内容には触れなかったが、こちらも嘘だと思いたいくらいのグロテスクで強烈なオシオキのオンパレードだった。

『HUNDRED LINE 最終防衛学園』がどのようなゲームになるのかはわからないが、公開されているティザームービーを見る限り強烈なタイトルであるのことは間違いないだろう。

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