●やったことあるのか!? スムーズにムーンブルクへ到着してしまう
ゲームがスタートすると、今度は『初代ドラクエ』のように“カニ歩き”ではない。ただ、ドット絵だけに少し抵抗はあるようだ。話し方も方角を指定する仕様ではないので、あらためて見てみると続編はかなり改善されてあることが分かる。
さて、息子はステータスを開いている。「いつも思うんだけどさ……どうしてレベル1のヤツをアテにするわけ?」まさかの質問で焦ってしまう。え? いやゲームだし……と戸惑っていると、「仮にも王様じゃん? もっと強いヤツを集められるでしょ?」と。
いや、そうなんだけど……さらに返しに困っていると、さっさと買い物を済ませてロトの子孫は戦闘中だ。比較的スムーズにサマルトリアの王子を仲間にしていく。
あれ……? ちょっと疑問を抱いてしまった。序盤の難しいポイントは、サマルトリアの王子を見つけるところのはずだ。まさかの“リリザのまち”にいるので、普通は見つけにくい。よく分かったね、と言うと「え? うん」と、歯切れが悪い。もしや、プレイしたことあるのか……!? 息子よ。
そういえば、筆者のスマホで購入したアプリは共有しているので、息子も同じアプリなら無料でゲームできるのであった。ちなみにインストールしているのは『ドラゴンクエスト ポータルアプリ』。息子も1・2・3のリメイク版をゲームできるはずだ。
しばらくして“ムーンブルク地方”に到達する。もしかしてやったことあるのか? 筆者が聞くと「まあ、ちょっと。でも関係ないよね」と、サラッと言ってのけた。まずい。いくらダンジョンは攻略サイトを見ないとしても、これはクリアされてしまう可能性が高まった。
ええい、頑張れ! “マンドリル”! この地方はこのモンスターが猛威を奮うのだが、なんとか全滅を免れながらムーンブルクの王女を仲間にしていた。くそ……“ラリホーアント”のラリホー攻撃を全力で応援してしまう自分を小さく感じてしまったな。
●「ふっかつのじゅもん」は文明の利器で対応! ラダトームで一時中断も息子が優勢
さすがに攻略サイトを見ているとはいえ、“マンドリル”の猛攻にやられるシーンが目立った。ただ、“かぜのとう”や“かぜのマント”の場面を見ていると、過去に何回かプレイしているのは間違いない。
さすがにお年玉3倍はキツイ……。きっとそれには娘2人も便乗するからだ。もちろん、妻が出してくれるわけもないので、筆者の小遣いから捻出しなければならない。
すでに数時間が経過しているが、勇者は“ルプガナのまち”でグレムリンを倒し、見事に船をゲットしていた。ここで「ちょっと疲れたから一回やめるわ」と、中断を申し出てきた。さすがに1日でクリアは無理なので、それは仕方ない。
リスタート地点を考えてか、ちゃっかりアレフガルドに寄り、“ラダトームのしろ”へと入っていった。やはり息子のほうが優勢なのは間違いないだろう。
さて、「ふっかつのじゅもん」にさすがの息子も驚いている。「うわ〜、これがあの有名なやつか」フッ……そうなのだ、お父さんたちはこれをこまめにノートに写して読み返していたんだよ。というか、ここまでその工程なしに進んで来たことも驚きだが。
少年時代に感慨深く浸っていたら、カシャっとシャッター音がする。「はい、オッケー」と息子の明るい声が響く。なんとスマホで撮影だと? 文明の利器を使いやがって! 拡大もできるので、“ぷ”と“ぶ”の見分けも楽勝だろう。筆者はよく間違えたものだけに羨ましいものだ。
クリアまでまだ頑張るのかと聞いたところ、「もちろん!3倍マンで」とリアルな造語を言い放つ。くそ……絶対に邪魔してやる。紋章集めは攻略サイトがあるので問題ないだろうし、頼みの綱は“ロンダルキアへの洞窟”と、“ザラキ”や“メガンテ”を使うバズズ、そして邪神シドー様にすがるしかない。
コイツらのおかげで息子も飽きてくれれば……。偏屈になりそうなアラフィフだ。これから文化祭や修学旅行といった楽しいシーズンに入るので、再開は少し先になりそうである。
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