『ゼルダの伝説』のテレビCMはどんなのだった? 「でるでるでるでる ついにでる♪」『神々のトライフォース』に、瑛太が出演していた『ムジュラの仮面』もの画像
ディスクシステム用ソフト『ゼルダの伝説』(編集部撮影)

 2017年に発売され、およそ3000万本の売り上げを記録した『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』。その待望の続編となる『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の発売が2023年5月12日に迫り、心待ちにしているファンは多いだろう。長く歴史を紡いできた『ゼルダ』シリーズは、その印象的なテレビCMもあって、若者だけでなく大人世代からも絶大な人気を誇っている。今回は歴代『ゼルダの伝説』シリーズから強く印象に残っているCMを3つ厳選して紹介しよう。

■戸惑うことなくのめり込もう! 『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』

 はじめに、シリーズ第3作『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』のCMを紹介しよう。

 1991年に発売された本作は『ゼルダ』シリーズ唯一のスーパーファミコンソフトで、初代『ゼルダの伝説』のような“見下ろし型”のアクションゲームである。

 そんな『ゼルダの伝説』のCMはとてもポップな仕上がりとなっており、物語に登場するキャラクターに扮した人々が、スチャダラパーが歌う曲に合わせてキレキレの踊りを見せるのだ。

 “でるでるでるでる ついにでる”という楽曲のリズムに合わせ、リンクをはじめとするキャラクターが無表情で踊る姿になぜか引き込まれ、ついついその映像に見入ってしまう。

 スチャダラパーの楽曲である『ゲームボーイズ』の小気味良いリズムをベースしたその独特な歌詞は、一度聴いたら頭からなかなか離れず、多くの人がふとした時に口ずさんでしまっていたことだろう。大人になった今でも歌える、という人も多いのではないだろうか。

 当時はゲームの映像がCM内で使われることが少なく、その多くが実写ベースで放送されていた。そんな数あるゲームCMのなかでも、間違いなく視聴者に強烈な印象を残した名CMの一つである。

■お祭りで売っているお面が欲しくなった『ムジュラの仮面』

 続いては作品の不気味さを前面に押し出していた、『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』のCMを紹介したい。

 2000年にNINTENDO64用ソフトとして発売された『ムジュラの仮面』は、それまでの『ゼルダ』シリーズのなかでも群を抜いて不気味な内容となっていた。

 CMは、当時まだ18歳だった俳優の永山瑛太が、暗い部屋でテレビの画面に真剣な面持ちで向き合うところから始まる。そこに赤く目を光らせたスタルキッドが不気味に笑いながらどんどん近づいていくのだ。

 さらに「あなたはまだ 仮面の怖さを知らない」という不気味なナレーションが流れ、絶叫するリンクの映像が映し出されるという、なんともショッキングなCMとなっていた。

 後半は壮大なBGMとともにキャラたちが各地を冒険する様子が見られるが、最後は叫ぶ瑛太の映像とともに「こんどのゼルダはこわさがある。」とテロップが入る。

 この不気味さと壮大さの絶妙な緩急がまるでアトラクションのようなワクワク感を視聴者に与え、怖いもの見たさでプレイしてみたくなるような気持ちにもさせてくれるCMだった。

 前作の『時のオカリナ』が大ヒットしたこともあり、その期待値も相まって多くのゼルダファンがこのCMを見て息を呑んだことは間違いないだろう。

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