■今はもう見られない!? 無理移植ゲームに幸あれ

 パソコンゲームやアーケードゲームを、明らかにハード性能の低いゲーム機に移植したタイトルに対して“無茶移植”“無理移植”などと呼んでいた頃もありました。微妙な移植だったり、まったくの別物になったタイトルもありましたが、今回紹介した以外にもたくさんの日本ファルコムのゲームがファミコンに移植されています。いろんな無理を押し通してもファミコンに移植するだけの価値や魅力がファルコムのタイトルにあったのでしょう。

 ファミコンを筆頭にゲームハードの性能が低かった時代に、スペックの差をものともせずに移植したものの再現しきれず、残念な評価になってしまった作品は数多くあります。当時は移植されて別物のように変わってしまったゲームについて「どうしてこうなった?」という衝撃や、ネガティブな想いが強くあったのも事実です。

 しかし今ならば、原点のゲームと移植作品の違いを純粋に見比べながら、ファミコンのハード性能やプレイヤー層に最適化しようと創意工夫した跡を感じることがたびたびあります。もし、そういった無茶移植作品を遊ぶ機会があったら、面白さとはまた別の視点で楽しんでみると新しい発見があるかもしれません。

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