■史実考証問答無用!

画像は『アーケードアーカイブ 武田信玄』より

『武田信玄』は4つのステージで構成されている。諏訪合戦、塩尻峠合戦、砥石合戦、そして有名な川中島合戦である。

 まず第1ステージ諏訪合戦のボスは、諏訪頼重。太刀を振り回して信玄を殺しにかかる。なお、史実でも頼重は信玄に殺害されたと言ってもいい自害を遂げ、彼の娘が信玄の側室に収まる。諏訪御料人と呼ばれるこの女性は、武田勝頼の生母になった。

 続く第2ステージ塩尻峠合戦のボスは、小笠原流弓馬術で有名な小笠原長時。が、このゲームではなぜか弓ではなく鎖鎌を持って信玄に襲いかかる。な、なぜ鎖鎌? しかしこの鎖鎌が妙にリーチが長く、まともにヒットすれば体力をごっそり持っていかれるから要注意だ。

画像は『アーケードアーカイブ 武田信玄』より

 第3ステージ砥石合戦のボスは、村上義清。実はこの合戦、史実では信玄は義清に大敗北を喫している。いわゆる「砥石崩れ」だ。信玄の生涯の汚点ともいうべき失敗で、その後信玄は知将真田幸隆(真田幸村の祖父に当たる人物)を砥石攻略に投入する。だが、ゲームではそのような史実は問答無用。デカい大砲を脇に抱えたロボットのような義清が、殺意むき出しで信玄を待ち構える!

 第4ステージ川中島合戦のボスは、言わずもがな上杉謙信。ついに、ついに最大の好敵手と一騎打ち! この謙信がとんでもなく硬い! 筆者は謙信を倒すのに30分以上もかかってしまった。もちろん、その間に何度もコンティニューするはめに……。

 長い苦難の果て、ようやく憎き謙信を討ち取った! これで我が武田の威光は北陸にもとどろくぞ! ……と思いきや、なんとそこで驚くべき事実がプレイヤーを待ち構えているのである。そこはぜひ実際にプレイしてみてほしい。

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