■連続ノックバックの罠
そのうえ、このゲームは被ダメと与ダメのバランスがかなり偏っている。被ダメより与ダメのほうが小さいベルトスクロールアクションは他にもあるが、『武田信玄』の場合はあまりに異常な敵の硬さで、同時にビックリするほど信玄が弱い。敵の攻撃がクリーンヒットすれば、体力の大半を失ってしまう。にもかかわらず、こちらの攻撃はなかなか当たらず威力も低い。おまけに敵は、信玄の攻撃をブロックするアクションまで持っている。ずるいぞ!
それにもめげず敵を倒していくと、「風」「林」「火」「山」の4種類のパネルを入手することができる。それぞれ移動速度、防御力、攻撃力、体力を上げる効果を持ち、すべて集めると短刀を投げられるように。あの信玄が短刀投げのスキルを持っていたと記載されている史料はないが、ともかくこれで戦闘が楽になる。
だが、油断は禁物だ。ベルトスクロールアクションは「敵に挟み撃ちにされないよう立ち回る」というのが基本だが、『武田信玄』はなおさらである。一度囲まれると、両方からボコボコに攻撃されて連続ノックバックに突入し、そこから脱出できなくなる。あとは死ぬのを待つしかない……って、こんな理不尽あるか!?