■飽きるまでやりこんだ子ども時代を思い出す
今回の記事を書くにあたり、おそらく30年以上ぶりに『妖怪大魔境』をプレイしてみましたが、コントローラーを操作してみた感覚は、やはりあのとき感じたまま。鬼太郎の挙動はクイックで、とても良く出来ています。
ただし、鬼太郎が一反もめんに乗って戦う妖空魔境だけはあいかわらず苦手なのも、あの当時のまま。とくにキャラの動きが滑るような感じで若干操作しづらく、このゲームにおいて操作に手こずる唯一の魔境です。とはいえクリアできないほどではないという絶妙なゲームバランスが憎らしかった。
ほかにも細かい部分では「ちゃんちゃんこやリモコン下駄の操作が難しい」といった、やりこむほどに不満に感じる部分もあり、100点満点のゲームかと言えばそんなことはなかった気がします。
それでも1本のゲームをひたすら夢中になって遊んでいた私は、完全に飽きるまで遊び尽くしました。今なら少しでも気に入らないところがあれば、すぐに投げ出してしまうのですが、当時はそんな贅沢なことはできません。この感覚は、同じファミコン世代の方なら共感していただけるのではないでしょうか。
『妖怪大魔境』は、『ゲゲゲの鬼太郎』をモチーフにした“キャラゲー”です。ファミコン全盛期には無数のキャラゲーが発売されましたが、中にはとんでもないヒドイ出来のモノも存在しましたよね。それと比べたら『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境』はもちろん及第点以上のゲームだと思いますし、個人的にも思い入れの強いタイトルです。