■素晴らしいBGMやグラフィック

 物語中の登場人物や地名などの名称はすべて楽器や音楽に関係した言葉に由来しており、ゲーム中の音楽にクラシックの名曲をアレンジしたモノも採用。プレイしていると「あっ、この曲聞いたことある!」となること間違いなしです。

 グラフィックも丁寧に作りこまれており、主人公たちはもちろん、敵キャラや町の人たちも原作の絵柄を忠実に再現。中でも見どころは、フルートがハーメルに抱えられてアワアワしたり、体力ゲージが減って涙目になったりする秀逸なドット絵でしょうね。

 ちなみにこのゲームの発売後に『ハーメルンのバイオリン弾き』はテレビアニメ化もされましたが、アニメで『ハーメルンのバイオリン弾き』を知ったという人は、原作漫画や本ゲームの内容を知るとギャップを感じるかもしれません。というのも、アニメ版は原作にあるギャグ要素が極力排除されていて、かなりシリアスなストーリーだったんです。

 それとゲーム版の残念だったところを挙げるなら、出演キャラクターがほぼハーメル、フルート、オーボウの3名のみなところ。一応ライエルは登場するのですが出番は少なく、かなり登場も遅め。原作で人気の高かったサイザーはラスボスとして出てくるだけとなっています。

 原作漫画の1巻から4巻くらいまでのストーリーを中心に作られているので仕方がないのですが、ゲームのストーリーは盛り上がる一歩手前くらいで終了してしまい、続編作品も作られなかったのが残念でなりません。

ライエル登場のシーン
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