■人の心をゆさぶる適度なユニークさ
先ほども少し触れましたが、いつまでも心に残るストーリーと世界観を味わえる本作において、糸井重里さんが手がけたキャラクターたちのセリフは本当に多種多様でまったく飽きません。
そのあまりに魅力的な言葉選びの数々に、多くのキャラクターが冒険の進行にはまったく関係のないセリフばかりなのですが、全キャラクターに話しかけたくなってしまうほどです。
たとえば、ある家に入ろうとすると扉越しに、
「『アルプスのしょうじょ○○ジ』 ○○のとこになにがくる?」
「はい いいえ」
というクイズを出されたり。
またダンジョン職人ブリック・ロードの夢の集大成であり、ブリック・ロード本人でもあるダンジョン男の中にある看板には、
「らくなところにある アイテムは きたいはずれのばあいが おおい。」
と書かれていたりします。
このような思わずクスっとくるユーモアのセンスは海外版にもきちんと受け継がれており、先ほど紹介した「アルプスの少女○○ジ」の質問は、「ビートルズの名曲は○○タデイ」「YES NO」に変わっています。抜かりがないですね。
またこういったユーモアだけでなく、ある場所にいる雪だるまのMOTHER2ファンには有名なセリフ。
「ぼくのことをおぼえててくれてありがとう
ぼくきみがむかしすきだったおんなのコのなまえしってるよ。
ふゆのひにあそんだね
ぼくはとけてきえてしまったけれど
きみのおもいでのなかにまだのこっているんだよ」
という誰もが心のどこかに残っている思い出をくすぐるようなものもあります。
あなたのお気に入りのセリフはなんでしょうか? また未プレイの方はこういったグッとくるセリフを探してみることをオススメします。名前もないモブキャラにも個性的なイカした奴がいますよ。