■粗削りだけど革新的なバトルシステム

 箱庭のように表現された高低差のある3Dフィールドで戦うバトルは、当時としてはかなり斬新なシステムが採用されていたと思います。キャラクターの向きや高低差によって命中率や攻撃力が変化し、高低差により弓矢の射程が変化するなど、リアルな要素がたくさん盛りこまれていました。そのため弓が一方的に強かった部分もありますが……。

 また職業によって得意武器があり、わずかに攻撃力補正がかかったりするのですが、何より得意武器を使ったときの専用モーションがカッコいい! たとえばナイトが得意武器の剣を使うと、一度剣先を敵に向けてからの振り下ろし。斧が得意なバーサーカーなら大きく後ろまで振りかぶってから叩きつけるなど、武器の性能うんぬんよりも専用のモーションが見たくて得意武器を持たせたものです。こうした細かい部分にも、作り手のこだわりが感じられましたね。

 それからキャラは「地水火風」といった属性を持っており、相対する火と水なら、お互いダメージに大きく補正がかかる仕様。そのため属性武器は相性補正もあいまってダメージが大きくなりすぎるような面も……。いわゆる属性による強弱が明確にあり、バランス的には少々難もありましたが、そんな荒削りな部分も良い思い出です。

得意武器によるアクションがカッコいい、バトルシーン
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