■もはや『燃えプロ』の代名詞といえばコレ!

 ファミコン好きの間ではもはや語り草になっていますが、やはり『燃えプロ』をプレイしていて一番衝撃を受けたのは、バントでホームランが飛び出すこと。これは前述した「ホームランバッターシステム」による、ありえない長打力が引き起こしたバグのようなもので、ホームランバッターに設定された選手がバント(外国人選手はバントができないのでハーフスイングで停止)をすると、打球が上がりさえすればほぼホームランになるという、野球の常識で考えると信じられないモノでした。

 ちなみに、この記事を書くにあたって「バントでホームラン」をあらためて検証してみたところ、当然のように再現可能。しかし、ゴロが転がることもあるので、100%バントがホームランになるわけではありません。それでも打率以上の確率でホームランがポンポン飛び出すので、野球ゲームとしては十分ありえないんですけどね……。

バントするだけでこの大飛球!

 見た目はリアル寄りの野球ゲームということもあって、当時野球少年だった自分としては実際の野球の定石を試したくなるもの。たとえば一塁にランナーがいたら、右方向に流し打ちをして、最悪でも進塁打を狙うのですが、『燃えプロ』ではこれが通用せず。完璧な流し打ちのタイミングで打ったとしても、そんなの関係なしに逆方向に打球が飛んでいったりします。

 また、各球団のキャッチャーの肩が異常に強くて、盗塁はほぼ成功しなかった印象。これには一部例外があって、Tチームの「ヤギ」だけはやたらと足が速くて、ほとんど盗塁が成功。『燃えプロ』発売の前年に盗塁王になった「ヤシキ」より足が速い設定なのは、野球ファンとしては納得がいかないものでしたね。

 ほかにもファールを打った後は、どんなボール球でもストライクと判定されたり、特定の条件でゲームが続行不可能になったりと、今となっては笑えるバグがてんこ盛りでした。

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