■場外乱闘も『スト2』の風物詩?

 さて、スーファミ版『スト2』に話題を戻しますと、当時はゲームセンターと同じような格闘ゲーム用のコントローラーを持っていなかったので、操作はいわゆる“ゲームパッド”であるスーファミのコントローラーで行っていました。

 しかし、『スト2』の攻撃ボタンは6つあり、その操作に慣れるのに四苦八苦。結局自分は、弱・中・強を使いこなすことを諦め、比較的押しやすいボタンに弱と強のパンチとキックを割り振って戦うスタイルを選びました。また、ゲームセンターでは自在に出せた必殺技コマンドも、十字キーで出すのに大苦戦。とくに昇竜拳コマンドが難しくて、スーファミ版に慣れた友達からは「歩きながら波動拳を撃てば良い」などと、ざっくりとしたアドバイスをされたことを思い出します。

 どうしても必殺技コマンドが出せず、なかなか勝てない友人もいました。そんな彼が編み出したのが、チュンリーで前に歩きながら中パンチを打つという代物。相手と近い間合いのときは、パンチではなく「投げ」になり、仲間内ではメチャクチャ強い戦法だったのですが、「それはハメ技だ」との指摘を受けて場外乱闘が勃発……。その後ゲームセンターで流行していた、いわゆる“待ちガイル”戦術を導入するヤツもいたりと、少しでも友だちの上を行こうとみんな必死でしたね。

 ちなみにアーケード版『スト2』は、同じキャラ同士の対戦ができない仕様。同キャラ対戦ができるのは、アーケード版『スト2ダッシュ』以降からとなります。ただし、スーファミ版『スト2』には隠しコマンドがあって、カプコンのロゴマークが出ているときに「↓・R・↑・L・Y・B・X・A」と入力することで同キャラ対戦ができました。自分にとっては、かの有名なコナミコマンドよりも、スト2の隠しコマンドのほうがお世話になったかも。

CPU戦の合間には、ブロックや車を壊すボーナスステージが用意されている
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