■友だちと対戦プレイに盛り上がった日々

 ファミコン世代の自分の場合、スーファミ版『スト2』が発売されたのは中学生の頃です。友人たちも学業や部活に忙しく、昔のように友だちの家に集まってゲームに興じる機会もめっきり少なくなっていました。

 しかし、『スト2』の起こした対戦格闘ゲームブームの影響はすさまじく、かつてファミコンの『キン肉マン マッスルタッグマッチ』や『熱血高校ドッジボール部』などで対戦プレイの面白さを知った仲間たちが、再び自然と集まるように……。そのきっかけを作ってくれたのが、スーファミ版の『スト2』でした。

『スト2』以前にも、格闘技をベースにした対戦ゲームは存在します。しかし、6つのボタンで威力の異なるパンチやキックを繰り出し、特定のコマンドを入力することで必殺技を放ち、バトルスタイルの異なる個性豊かなキャラクターが存在する……『スト2』はとてつもなく画期的なゲームだと感じました。

通常技の硬直時間を"キャンセル"して必殺技を出すテクニックも存在した

 もちろんその礎となったのは、当然ながら初代『ストリートファイター』(1987年リリース)なのは言うまでもありません。自分がゲームセンターでプレイした『ストリートファイター』は、圧力センサーが搭載された巨大なボタンを叩き、その力加減で弱・中・強の攻撃が出るという変わり種でした(のちにスト2同様の6ボタン仕様のものも登場)。

 1P側がリュウ(隆)、2P側がケン(拳)で一応対戦プレイも可能でしたが、『スト2』のように乱入されたことは皆無で、どちらかと言えば1人で遊ぶ格闘ゲームという印象です。あとコマンド入力で、波動拳、竜巻旋風脚、昇龍拳といった必殺技も使えるのですが、この入力判定がとてもシビア! 残念ながら自分には狙って出せるような代物ではありませんでした……。

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