■30代はドラマ化もされた『電影少女』が首位
30代は少年漫画誌がもっとも売れた90年代に漫画を読んでいた世代。126名が答えた今回のアンケートでは懐かしのタイトルが数多く上がり、票が分散した。
第3位は10%の票を集めた赤松健氏による『ラブひな』(講談社)。1998年から『週刊少年マガジン』で連載された同作は、東大受験のために2浪する浦島景太郎が女子寮「ひなた荘」の管理人となるという物語。成瀬川なる、前原しのぶ、青山素子といった女性キャラたちからモテモテになるハーレム展開が人気を呼び、2000年にアニメ化され、プレイステーションやドリームキャストでゲーム化もされた。
「登場人物が多くて面白かった。アニメの堀江由衣の声もハマってた」(31歳・男性)、「ハーレムものといえばこれ」(33歳・男性)、「このあとのネギまといい、赤松先生のキャラの引き出しの多さはすさまじい」(35歳・男性)といった意見が上がった。
第2位(12%)は、イタバシマサヒロ氏・玉越博幸氏による『BOYS BE…』(講談社)。1991年から1996年まで『週刊少年マガジン』で連載されたマンガで、その後に同誌で『BOYS BE… 2nd Season』、『BOYS BE… L CO-OP』、『BOYS BE… next season』が連載。現在も『イブニング』(講談社)での『BOYS BE… adult season』や『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)での『GIRLS BE…』が不定期で掲載されている。基本的には1話完結もので、男子を主人公とした恋愛エピソードが描かれ、ハッピーエンドが多いのも特徴だった。
「絵がキレイだったので読みやすかった」(37歳・男性)、「当時は読むのが小っ恥ずかしかったですが大好きでした」(38歳・男性)、「恋愛漫画と聞いて思い出すのはコレ」(35歳・男性)、「色々勉強になる話が多かった」(35歳・男子)、「青春」(39歳・男性)といったコメントが上がった。
第1位(14%)は、1989年から1992年まで『週刊少年ジャンプ』で連載された桂正和氏による『電影少女(ビデオガール)』(集英社)。ある日、レンタルビデオ店で見つけた1本のビデオ「なぐさめてあげる」から、少女・天野あいが飛び出てくるという物語。モテないことに悩む主人公・弄内洋太(もてうちようた)との心の交流を描いた「あい編」と、恋に怯える主人公・田口広夢のもとにビデオガール・桃乃恋が現れる「恋編」が展開された。また、2018年、連載終了から26年ぶりに、当時乃木坂46に在籍していた西野七瀬をヒロインにドラマ化。昨年4月期にも乃木坂46の山下美月をヒロインにドラマ化された。
「切ないストーリーが良かった。あいちゃん大好きです」(39歳・男性)、「ヘタれ主人公に感情移入しまくりでした」(38歳・男性)、「“コバンザメ”が忘れられない。やられたい!」(37歳・男性)といった意見が集まった。また「桂正和のシワ描写はすごい」(36歳・男性)、「今でも桂正和キャラ以上にかわいいと思う絵柄は無い」(35歳・男性)と画力へのコメントも目立ち、惜しくも5位となったが桂氏の1997年のマンガ『I’’s』への票も多かった。
その他30代の回答では高橋しん氏の『最終兵器彼女』(小学館)「せつないところが好き」(35歳・男性)、江川達也氏の『東京大学物語』(小学館)「受験前の鈴木英里とのシーンが最高」(38歳・男性)、文月晃氏の『藍より青し』(白泉社)「癒されます」(32歳・男性)といったタイトルにも票が集まった。