今年3月からNetflixで第7部『スティール・ボール・ラン』のアニメが配信され、ますます盛り上がりを見せている『ジョジョの奇妙な冒険』。
荒木飛呂彦氏が手掛ける大人気能力バトル漫画である本作は、各シリーズごとに主人公や舞台が変わり、個性的な能力を持つ敵キャラクターたちが登場するのが大きな特徴だ。
特に、シリーズの締めくくりに登場するラスボスたちは、その凄まじい能力と存在感で読者を圧倒し、物語を大いに盛り上げてくれる。
そこで今回は『ジョジョの奇妙な冒険』(以下、『ジョジョ』)シリーズに登場するラスボスたちのなかで「最強」は誰なのか、さまざまな側面から徹底分析していこう。
※本記事には作品の核心部分の内容を含みます。
■最強の能力とカリスマ性を兼ね備えた悪の帝王「ディオ・ブランドー」
数々の強敵が登場する『ジョジョ』シリーズにおいて、すべての因縁の始まりともいえる存在が、第1部で主人公のジョナサン・ジョースターと死闘を繰り広げたディオ・ブランドーである。
彼はジョースター家との長きにわたる因縁を作り上げた張本人であり、第1部では石仮面をかぶることで人間をやめ、不死身の肉体を持つ吸血鬼へと変貌した。
強靭な肉体と狡猾な知能、そして邪悪極まりない本性でジョナサンを苦しめた彼だが、第3部では約100年の時を経て海底から復活を遂げ、DIOとして再びジョースターの血統と相まみえることとなる。
吸血鬼としての驚異的な再生能力も脅威だが、やはり彼を象徴するのは第3部で発現させたスタンド「ザ・ワールド」だろう。このスタンドは他を圧倒するパワー、スピードに加え、“時を止める”という反則級の能力を持ち、3部の主人公・空条承太郎たちを絶望的な状況に追い込んだ。
吸血鬼としての治癒能力、規格外のスタンド性能を併せ持ち、単純な戦闘能力だけで見ても、シリーズ屈指の実力者であることは間違いない。だが、このような戦闘能力以上に恐ろしいのが、他者を惹きつけて心酔させる悪のカリスマ性だ。
第1部では吸血鬼を従えていたディオだが、第3部では多数の悪しきスタンド使いたちを味方に引き入れていた。
行きすぎた忠誠心を抱く者も少なくなく、たとえば部下のヴァニラ・アイスは“生き血が欲しい”と言われるや否や、何のためらいもなく自身の首をはね落している。また、砂漠で一同を襲ったンドゥールも、死の間際に「悪には悪の救世主が必要なんだよ」と、ディオを讃える言葉を残していた。
強さのみならず、人間の心を掌握して魅了するこのカリスマ性こそ、ディオが持つ最大の武器である。彼がシリーズを象徴する悪役として長く愛され続けているのも、この独特の魅力がなせる業なのかもしれない。
■完全無欠の姿はまさに神のごとし…「カーズ」
第2部では石仮面を生み出した種族「柱の男」が登場する。太古から存在し、かつては神に等しい存在として崇められていた超常的な生物だ。
作中では、現代に蘇った4人の柱の男が、主人公ジョセフ・ジョースターの前に立ちはだかり、圧倒的なラスボスとして力を見せつけたのがカーズである。
カーズは柱の男の中でもずば抜けた頭脳を持つ天才で、あらゆる恐怖を克服することを目標に暗躍を続けていた。その戦闘能力は凄まじく、吸血鬼を超える身体能力や再生能力に加え、体の一部から光輝く刃を繰り出す「輝彩滑刀(きさいかっとう)」で、分厚い壁や弾丸まで容易に切り裂くことができる。
波紋戦士たちと死闘を繰り広げたカーズは、物語の最終局面でさらなる進化を遂げる。彼は石仮面と「エイジャの赤石」を組み合わせることで、ついに自身の脳に隠された真の力を解放。かねてから追い求めていた「究極の生命体(アルティミット・シイング)」へと進化したのだ。
究極生命体となったカーズは、あらゆる生物の細胞の能力を兼ね備え、肉体を自在に変化させることが可能となった。翼を生やして空を飛び、切り離した肉体をピラニアに変えて攻撃するなど、まさに神のような力を見せつける。
そのうえ、これまで最大の弱点だった太陽の光すら克服。それだけでなく、唯一の対抗策であった「波紋」のエネルギーすら自ら生み出せるようになり、人間を遥かに凌駕する出力で操った。
そして究極生命体となった彼の最大の特徴が、“死なないこと”である。溶岩に落ちても即死せず、酸素がない真空空間ですら生存可能。老いることもなく、文字通り「不老不死」を体現した存在となったのだ。
作中では、まさかの方法で地球から追放されるという結末を迎えたが、純粋なフィジカル面や生命力においては、シリーズ最強の存在といえるかもしれない。


