■台本を初めて読んだ印象は

ーー演じることが決まったとき、台本を読んでどんな印象を受けましたか?

小鹿 日常にフォーカスしているんだなと思いました。オーディションのときは魔法を使う物語ということはわかっていたけど、どんな展開になるのかまではわかっていなかったんです。けどシナリオを読んで、日常の中の小さな魔法に焦点を当てているんだな、と。

 私は風ちゃんのオーディションのときも「どんな子なんだろう?」と考えながらお芝居をしていたんですが、台本をいただいて、「こういう気持ちで動いている」という説明に収まらないような、キャラクターとしての行動が細かくたくさんあって。自分が想像していた以上に「繊細だな」と思いました。

橘 めい 撮影/イシワタフミアキ

ーー心情へのフォーカス、たとえばどんなところですか?

 たとえば第1話で、本当はお姉ちゃんと遊びたかったのに上手く誘えなかったとき、風ちゃんは「本当はお姉ちゃんと遊びたかったんだよ」と言えなくて、「がんばってね」と言うんです。自分の本当の気持ちとはちがう言葉を言っちゃう場面でした。

 私は最初、その「がんばってね」に、素直な「がんばってね」という気持ちを乗せちゃったんですけど、ディレクションいただいて初めて「そうじゃないんだな」と気づいたんです。もっとちゃんと、ひとりの人間として、いろんな複雑な気持ちを抱えながらお芝居をしよう、と思うきっかけになりました。

ーー流ちゃんもいろいろ考えて行動する役柄かと思いますが、いかがですか?

小鹿 流ちゃんは瞬発力が高いタイプではなく、いったん言葉を受け止めて、自分の中でぐるぐるっと考えてから、ぽんっと言葉を出すようなタイプだと思うので、シナリオを読んで言葉にするときも、実際にいろいろなことを考えて自分の中でちゃんと落としきってから、言葉に出すようにしていました。

ーーとても難しそうな役どころですね。

小鹿 初回収録で、流ちゃんのしゃべり方を定めるのに時間をかけました。難しい役で、「もう1回やってみてください」「もっとこうしてください」と4,5回繰り返してやっと「これでいきましょう!」となりました。

小鹿なお 撮影/イシワタフミアキ
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