■恐怖を感じるほどのマッドサイエンティスト

 最後は、ボスとして戦うことになるシドを紹介したい。

 『FF12』に登場するシドこと「シドルファス・デム・ブナンザ」は、帝国の秘密機関「ドラクロア研究所」の所長。高級感ある赤いコートに金色のチェーンがぶら下がる眼鏡をかけた貴族風のダンディな男性だ。

 しかし、そんな彼は研究のためなら犠牲を問わない、いわばマッドサイエンティスト。常に誰もいない空間に向かって独り言を言っているのも不気味だったが、実は姿が見えない神の一族と会話をしていたのだった。

 シドでありながら主人公たちの敵として対峙し、戦闘時は「フハハハ」と高笑いしながら機関銃をぶっ放してくる。まるで敵役になったのを存分に楽しんでいるようにも見え、歴代シリーズのなかでも、強烈な印象を植えつけてくれたシドである。


 このほかにも、ミニゲームの結果次第で死んでしまうこともある『FF6』の「シド・デル・ノルテ・マルケズ」や、ナンバリングタイトルではないものの最強の剣士として仲間になる『FFタクティクス』の「シドルファス・オルランドゥ」なども印象深い。

 『FF』好きの皆さんがシドと聞いて、真っ先に思い浮かぶのはどの作品のシドだろうか。

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