
1996年に発売された第1作目『ポケットモンスター 赤・緑』以降、多数の作品がリリースされ、今では国民的コンテンツにまで成長を遂げた『ポケットモンスター』シリーズ(任天堂)。世代を越えて愛され続ける作品になった理由のひとつとして、画期的な新要素が追加されていったことが挙げられる。
たとえば2022年に発売された『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では、戦闘中に事前に準備した“タイプ”に変更することができる「テラスタル」という新要素を採用。タイプの相性が悪い相手にも不意を突くことができる戦略性が生まれるなど、目新しい試みが追加された。
今回はそんな歴代『ポケモン』シリーズに追加された新バトルシステムのなかから、実装当時とくにワクワクさせられたものを振り返ってみたい。
※本記事には各作品の内容を含みます。
■どの組み合わせが強い!? 大会の定番となった「ダブルバトル」
まずは『ポケットモンスター ルビー・サファイア』で初実装された「ダブルバトル」。それまでの『ポケモン』は1対1の戦いが基本だったが、互いに2匹ずつ繰り出して戦う2対2の対戦をしかけてくるトレーナーが出現するようになった。
ダブルバトルでは「はっぱカッター」のような相手2匹に有効な全体攻撃技で地道にダメージを与えるか、それとも集中攻撃で各個撃破を狙うかといった戦略性が増し、奥深い戦闘が楽しめるように。また、ダブルバトルは公式大会にも採用されていることから、より競技性の高いバトルルールといえるだろう。
またダブルバトルでは、片方のポケモンが「てんき」を変化させることにより、もう片方のポケモンが通常1ターンのチャージが必要な「ソーラービーム」のような技をいきなり発動させることが可能となった。ポケモンの組み合わせ次第ではかなり有利に戦えるので、相性の良い「とくせい」や「わざ」の組み合わせを考えるのも楽しかった。
■進化の限界を超えた「メガシンカ」
続いて紹介したいのは『ポケットモンスター X・Y』で登場した「メガシンカ」だ。メガシンカとは特定のポケモンだけが使える現象で、「進化を超えた進化」とも呼ばれている。
絆を深めて専用のメガストーンを持たせたポケモンは、メガシンカが可能に。メガシンカすると、その戦闘が終わるまでのあいだ見た目が変化し、能力を大幅に向上させることができる。
メガシンカ時は元の姿のイメージを維持しつつ、バージョンアップしたかのような見た目の変化が特徴。なかでも元のリザードンからかなり変化した、黒いボディと青い炎が印象的な「メガリザードンX」の姿に衝撃を受けたプレイヤーは多いのではないだろうか。
すでに最終進化を迎えたポケモンが新たな姿に変身するサプライズもあって、うれしい新要素だった。
ちなみにメガシンカさせられるのは、1回の戦闘につき1匹のポケモンのみ。メガシンカさせたエースポケモンをどのように活躍させるかが腕の見せどころだ。また、どんなメガシンカポケモンを選ぶかで個性が出せるのも魅力的だった。