■ただのパワータイプではない…並みの人間には認識不可能?「カイリキー」

 最後は初代作品から登場している、かくとうタイプを代表する「カイリキー」だ。

 ゴーストと同じように通信交換させることで進化するポケモンで、“怪力”を彷彿させるネーミング通り、筋骨隆々とした肉体、そして両肩からはえた4本の腕が特徴的。さまざまな物理攻撃技を得意とし、「これぞ、かくとうタイプ」といった力強い活躍を見せてくれる。

 そんなカイリキーの図鑑には「いちげきで でんしゃを ふっとばす。」「ダンプさえ かるがる もちあげる。」など、パワーについての説明が多いのだが、なかにはスピードに関するとんでもない記述も残されている。

 それが「4ほんの うでを めにもとまらぬ はやさで うごかし 2びょうかんに 1000ぱつの パンチを くりだす。」というもの。

 進化前のワンリキー、ゴーリキーは腕が2本ずつ。それが4本に増えたカイリキーは、異次元のレベルにまでスピードが向上しているようだ。恐ろしい速さで繰り出されるパンチを受けたら、人間からすればなにが起こったのか認識することすら難しいだろう。

 ちなみにカイリキーは4本の腕を巧みに使い、海に住むポケモンよりも速く泳いだり、この世にあるすべての格闘技を極めているともいう。ただのパワータイプかと思いきや、意外と多彩な能力を持っているのも面白い。

 人間を遥かに超越したその能力は、まさに「格闘王」と呼ぶにふさわしいだろう。

 

 「ポケモン図鑑」は作品ごとにさまざまな事実が記されており、ポケモンの生態を紐解くうえでは欠かすことができない存在だ。なかには今回紹介したポケモンのように、普段の姿からは想像できない恐ろしい能力でプレイヤーを驚かせる記述も多い。

 こういった新たな一面を垣間見ることができるのも、「ポケモン図鑑」の面白い点と言えるだろう。この機会にじっくりと図鑑を読んでみるのも一興かもしれない。

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