
1996年、ゲームボーイ用ソフトで登場した『ポケットモンスター 赤・緑』(任天堂)。これ以降も次々と新作が生まれ、アニメ化もされるなど、長きにわたって幅広い世代に愛されている『ポケットモンスター』シリーズ。
そんな本シリーズには「ポケモン図鑑」というアイテムが登場する。ゲームに姿を現すポケモンたちの生態を記録するためのものなのだが、見た目からは読み取れない意外な事実を覗き見ることができる。そして、そんな「ポケモン図鑑」には、ときには思わず驚いてしまうような不穏な内容が記されていることもあるのだ。
そこで、「ポケモン図鑑」で明らかとなった「ポケモンのゾッとしてしまう恐ろしい能力」について見ていこう。
※本記事には作品の内容を含みます
■相手を飲み込む姿はまさに悪霊…「ゴース」
まずは、初代作品から登場している「ゴース」を紹介したい。「ガスじょうポケモン」のゴースは顔の付いた黒い球にモヤのようなものがまとわりついた姿をしており、実体を持たず空中を浮遊する幽霊のような存在である。
レベルが上がるとゴーストになり、その後、通信交換をすることでゴーストタイプを代表するポケモン・ゲンガーに進化する。初代作品では、パーティメンバーに加えていたプレイヤーも多いだろう。
ビジュアルだけ見るとどこか可愛らしさも感じさせるゴースだが、「ポケモン図鑑」には「ガスでできた 薄い 体は どんな 大きさの 相手も 包みこみ 息の根を 止める。」と、思わぬ凶暴性が記述されている。どうやらその肉体は気体と同じ特性を持っており、これを活用させることで相手を包みこみ、追い詰めていくようだ。
相手を自身の体で取り込み絶命させてしまう姿は、まさにモチーフとなったゴースト……悪霊とも呼べる凶悪な一面を想像してしまう。
ほかにも「獲物の 皮膚から 少しずつ 毒を 送り込んで 弱らせる。」とも記されており、相手をじわりじわりと弱らせる陰湿な特性を知ることができる。
いずれにせよ、ゴースに包まれた相手は決して無事では済まないだろう。
■パワフルな一撃はまさに怪獣クラス「ニドキング」
ポケモンにはオスとメスで姿が異なるものも多いが、その代表ともいえるのが「ニドラン」だ。初代から登場しているニドランは、名前に「♂」「♀」の表記があり、それぞれ体の色やフォルムが違うのも特徴である。
進化するとオスはニドラン→ニドリーノ→ニドキングに、メスはニドラン→ニドリーナ→ニドクインと名前が分かれていくのだが、今回紹介したいのがオスの最終進化形である「ニドキング」だ。
刺々しい外殻を持つがっしりとした肉体に、長く雄々しい角を持った威厳溢れる姿が特徴のニドキングは、じめんタイプの高威力な技に加え、どくタイプの技で相手を状態異常にしたりと、意外と多彩な攻め手を持っているポケモンである。
見るからにパワータイプな姿のニドキングは、図鑑の記述もその凄まじいパワーを説明したものが多く、たとえば「ふとい しっぽを ふりまわして あいてを しめつける。そして せぼねを へしおって しまう。」や、「しっぽの いちげきは でんちゅうを まるで マッチぼうのように まっぷたつに へしおってしまう。」と、なんとも過激な内容が記されている。
そのスケールはちょっとした怪獣クラス。尻尾の一撃だけでもそれだけの高威力ならば、その肉体から繰り出される技はどれほどの凄まじい破壊力を秘めているのだろうか。対戦相手のことを思わず心配してしまう、なんとも不穏な一文である。