
2025年に発売予定のHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』(スクウェア・エニックス)。3月27日に公開されたティザートレーラーでは、女の子キャラクターが新規追加されることを示唆する描写があり、驚いたのは筆者だけではないだろう。キービジュアルを見てもその女の子はサマルトリアの王子の横におり、「彼の妹ではないか」とファンの間では噂が広まっている。
そんな『ドラクエ』シリーズでは、リメイク版でたびたび新規キャラがパーティメンバーとして追加されてきた。そこで『ドラクエ5』の仲間モンスターは抜きにして、リメイク版で活躍した新規追加キャラを振り返ってみたい。
※本記事には各作品の内容を含みます
■なんでもできる魔族の王! 最強クラスの追加キャラだった「ピサロ」
『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』のリメイク版では、ラスボスだったデスピサロ(仲間時はピサロ)が仲間となる。
最初に、ピサロが仲間となる条件を見ていこう。
まずは、本編クリア後の追加要素である第6章のゴッドサイドから隠しダンジョンへと進み、エッグラとチキーラというボスたちを倒すと、そのほうびに「せかいじゅの花」のヒントをもらうことができる。
せかいじゅの花を入手後、ロザリーヒルに行き、かつて人間に殺されたエルフ族の少女・ロザリーの墓の前で花を供えると彼女は蘇って、ピサロの野望を食い止めようと主人公たちに同行するのだ。
デスピサロがいるのは、デスパレスの最深部。対峙したロザリーがデスピサロに声を掛け涙を流すと、その涙が「進化の秘法」を解くカギとなり、デスピサロは正気を取り戻して青年・ピサロとなるのである。
そして、ここで主人公たちの仲間に加わるピサロ。そのステータスはかなり強く、レベル35でイオナズンとマヒャド、ベホマ、ベホマラーなどの呪文を使い、メタル狩りのまじん斬りや全体攻撃可能なムーンサルトなど攻防一体の強さを見せつける。
しかも、呪いの装備を普通に使用でき、レベルが上がればザオリクやバイキルトまで習得。もはや前衛も後衛も関係ない、万能型のキャラとして活躍するのでかなり頼もしい。
その後、ロザリー殺害の発端となったエビルプリーストが真のラスボスとして登場し、ピサロと共に撃破すると、第6章のエンディングを見ることが可能となる。
ピサロ同行時には、いろいろな場所へ連れて行って会話をするのが楽しい。イケメンで何でもできる魔族の王……男から見ても素敵すぎる。
■超ツンデレ? 天空人には決して見えないけど…会話が一番楽しかった「デボラ」
『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』のDS版以降では、仲間キャラクターにフローラの姉・デボラを加入させることができる。
ルドマンの屋敷でビアンカやフローラ同様に花嫁候補となるデボラ。優しい性格の妹とは違い、横暴で暴言を連発する困った花嫁である。デボラを選ぶと、彼女の育ての親であるルドマンから驚愕されてしまうほどだ。
本作の花嫁たちは天空の勇者の血を受け継いでいるのだが、高飛車で傲慢なデボラは、とてもそんな風には見えない……。
さて、デボラは会話を楽しめるようになったリメイク版において、最高のパートナーともいえた。主人公のことを「小魚に似ている」と言ってみたり、「しもべ」として扱っているものの、そこには愛があるようにも感じられるツンデレキャラだ。
同行するパーティに、グランバニア城の兵士・ピピンがいるとさらに面白い。女性好きなピピンが“美人がいない”と嘆くシーンがあるのだが、“目の前に美人がいるのに何言ってんの?”とばかりにデボラが鋭くツッコミを入れるのだ。そこで必死に言い訳をするピピンは嘆かわしくも、見ていて楽しかった。
そんなデボラは、フローラやビアンカと比べると覚える呪文が少ない。だが、素早さと攻撃力の高さがあるので、どちらかといえば前衛タイプだといえるだろう。しかも、メタル狩りに必須な「まじんのかなづち」と「どくばり」の両方を装備できるので、心強い仲間キャラであった。
さらにデボラはシャイニーネイルやダイヤモンドネイルといった、デボラ専用の鋭い爪の専用武器も持っている。だが、あんな性格をしているのに、かなづちやどくばり、さらに鋭い爪を持っているなんて……主人公が浮気でもしようものならどんな目に遭うか、想像すると恐ろしい。