■夢を追うことの素晴らしさを歌った作品を象徴する一曲『アタックNo.1』上戸彩

 主人公が汗と涙を流しながら一つの競技に打ち込む“スポ根漫画”は、昔から人気のあるジャンルだ。なかでも国内でバレーボールブームを巻き起こした作品といえば、1968年から『週刊マーガレット』(集英社)で連載された、浦野千賀子さんの『アタックNo.1』だ。

 本作は主人公・鮎原こずえが数々の苦難に打ちのめされながらも、仲間たちとともにバレーボールを通じて成長していく物語。連載開始から37年の時を経て、2005年に実写ドラマが制作された。

 このドラマ版でこずえ役を務めたのが、ドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)や映画『あずみ』など、数々の人気作で活躍を見せていた上戸彩さんだ。

 上戸さんは、数々の困難に打ち負けそうになりながらも、バレーボールに熱くのめり込むこずえを、持ち前の表情豊かな演技で活き活きと演じている。

 さらに上戸さんは、ドラマ版のエンディングテーマ『夢のチカラ』を、自ら歌唱。この曲は作詞・作曲・編曲を『THE ALFEE』の高見沢俊彦さんが手掛けており、“夢”に向かってあきらめず突き進む人間の力強さを表現した一曲となっている。

 まさに『アタックNo.1』という作品を象徴するかのような曲で、その歌声は多くの視聴者に勇気を与えることとなった。

 これ以外にも上戸さんは、テレビアニメ『忍たま乱太郎』(NHK)のエンディングテーマ『風』をはじめ、歌手として多くの曲をリリースしている。女優に声優、そして歌手……と、そのマルチさにはあらためて驚かされる。

 

 女優たちはその卓越した演技力のみならず、ときには歌手としてその“歌声”で視聴者たちを魅了する。彼女たちが歌い上げる楽曲の数々は、我々をより深く作品の世界観へと没入させ、惹きつけてくれるのだ。

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