■コマンドなんて不要! 初心者の敷居を下げた画期的システム
『スト6』を語るうえで、一番衝撃を受けたのが新操作方法「モダン」システムの存在だ。
『ストリートファイター』シリーズといえば、独特のコマンドを入力して必殺技を出すのが基本。必死にコマンド入力の練習をして必殺技を出せたときの達成感は忘れられないが、あのコマンド入力の難しさが、初心者を遠ざける要因のひとつだったのは間違いないだろう。
しかし、『スト6』で導入された「モダン」と呼ばれる操作方法を選べば、ワンボタンで手軽に必殺技が出せる。やっかいな昇竜拳コマンドも必要ない。しかもそれだけでなく、ボタンを連打するだけで自動的に連続コンボが出せるという画期的なシステムなのだ。
『スト2』以来となる久々の格闘ゲームだった筆者は、どんなものかとモダン操作で始めてみた。するとコマンド入力やコンボの練習をしなくても、それなりに戦えてしまい、あっさりと中級レベルのランクまで昇格したほどだ。
「モダン」で遊んでいるうちに格闘ゲームのおもしろさを再確認し、現在は「クラシック」操作(従来のコマンド入力が必要な操作)に転向したが、正直どちらの良さも感じられる。
あまりにもお手軽に必殺技やコンボを出せる「モダン」システムに抵抗のあるプレイヤーもいるようだが、多くの初心者を『スト6』に導いた最大の要因は「モダン」の存在にあるのかもしれない。
『スト6』で使用できる初期キャラは18人。そして有料DLCではあるが、シーズンごとに新キャラが追加される。現在「Year2」というシーズンに突入しており、秋と冬には『餓狼伝説』とのコラボキャラである「テリー・ボガード」と「不知火舞」が追加される予定だ。
『餓狼伝説』といえば『スト2』とほぼ同じ頃、ゲームセンターで稼働していた対戦格闘ゲームなので、おじさんプレイヤーにもなじみ深い。
そして現在も『スト6』の人気は続いており、世界大会やオフラインイベントも大盛況。『スト2』で格闘ゲームにハマり、それから離れてしまったという元格闘ゲーマーにこそ、『スト6』はオススメしたいタイトルだ。かつてゲームセンターで盛り上がったあの興奮を、もう一度味わえるかもしれない。