■もう少しあとで発売されていれば……『スーパーラグビー』

 最後は、1989年にTSSから発売された『スーパーラグビー』だ。

 その頃は中学生になっていた筆者。ラグビー部の同級生が持っていたので遊ばせてもらったのだが、ラグビーゲームは初めてだった覚えがある。ドラマ『スクール☆ウォーズ』(TBS系)を見ていたので競技自体は知っていたものの、ルールなどは全然分からなかった。

 さて、本作はオリジナルチームを作って、相手となる5チームのリーグ戦を勝ち抜いていく。試合に勝つとポイントを割り振って、強化していくことができるのだ。

 ただ、試合自体はほとんどタックルを受けることがないので、独走でトライに持っていけた。ちなみにスクラムも組めるが、スローフォワードの反則時にだけしか適用されず、意図的に行う以外ではほとんど見ることがなく残念だった。

 リーグ戦で優勝すると、最強チームの「BLACKS」が登場する。当時は何のことか分からなかったが、ニュージーランド代表の通称である“オールブラックス”をイメージしていたのだと思われる。

 もっと容量が増えてゲームシステムを工夫していれば、ファンも増えていたかもしれない。ただ、対戦プレイは楽しかった。ラグビー部の友人にルールを教えてもらって、燃えたものだった。

 

 紹介した3作は、どれも当時はあまり人気のなかったコアなスポーツばかり。筆者もかつて遊んだことはあったが、ほとんど存在すら忘れていたほどだ。ただ、どれも今では人気スポーツになっているので、今年はオリンピックイヤーということもあり、ふと懐かしく思い返すことができて良かった。

 いろいろなゲームが登場していたのは、大ブレイクしたファミコンならではといえるだろう。

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