ラグビー、ソフトボール、トライアスロン…パリ五輪前に思い出したい!発売が早すぎた?ファミコンの「変わり種スポーツゲーム」の画像
ファミコンソフト『ザ・トライアスロン』(ふたまん+編集部撮影)
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 7月26日から、いよいよパリ五輪が開幕となる。ファミコン時代には1984年のロサンゼルス五輪を題材として作られたコナミ(現:コナミデジタルエンタテインメント)の『ハイパーオリンピック』に夢中になり、ボタン連打が日課となっていたことを思い出す。

『ハイパーオリンピック』だけではなく、野球やサッカー、テニス、ゴルフなどファミコンの面白いスポーツゲームはあったが、なかには「よく発売したな……」と驚いてしまうようなスポーツもあった。

 そこで、ファミコンで発売されたことがビックリだった「スポーツゲーム」を振り返ってみよう。

■“鉄人競技”だが…ボタン連打でクリア可能だった『ザ・トライアスロン』

 まずは、1988年にケイ・アミューズメントリースから発売された『ザ・トライアスロン』だ。そもそも「トライアスロン」という競技をファミコン化する時点で驚きだ。

 トライアスロンは水泳・自転車・長距離走の3つの競技を連続して行う過酷な競技で、ゆえに“鉄人レース”とも呼ばれている。高校時代、陸上部では中長距離競技をしていた筆者だが、想像するだけで絶句してしまう。

 さて、本作は難易度もそこまで高くなく、基本Bボタンの連打でクリアすることが可能だった。筆者は友人宅で遊ばせてもらったのだが、その日のうちにクリアできた記憶がある。

 最初の水泳ではなぜかクラゲが出現するうえ、大渦まで起こる。こんなコースで選手を泳がせるなんて危険極まりないだろう。そして、次の自転車もそれほど難しいものではない。

 この2つは縦スクロールなのだが、なにせ順位が分からないのと、あとどのくらいでゴールなのかが分かりづらいのが大変だった。

 極めつけはマラソンである。ほとんど全力疾走といえるスピードで駆け抜け、植木のような障害物をジャンプで飛び越えていく。……って、マラソンでジャンプなんてしたら足を痛めてしまうだろう。さらに、スケボーに乗るとスピードアップが図れるのだが……もはやマラソンではなくなっているとも言える。

■コミカルなキャラが活躍! 動物や著名人が盛りだくさんで面白かった『ソフトボール天国』

 1989年にトンキンハウスから発売されたのが、ソフトボールをモチーフにした『ソフトボール天国』。当時大ヒットした『プロ野球ファミリースタジアム』(ナムコ)風のゲーム画面で、プレイ内容もほぼ同様だ。

 ただ、このゲームの面白いところは、チームを選択するのではなくキャラを選ぶところにある。登場する60名のキャラのなかから10名を選ぶのだが、これだけ数が多いので、毎回同じチームになることはほとんどないといえる。

 キャラは人間(著名人にちょっと似ている)だけでなく、動物や妖怪、漫画などに登場する人物が選べる。組み合わせが自由なので、選手選びも醍醐味だった。

 グラウンドには「がっこう」があり、ここでホームランを打っても窓ガラスが割れたら打者はアウトとなってしまう。芸が細かいのも面白く、友達との対戦では燃えたものだった。あと、攻守交替のときには掲示板のようなスコアボードの前に動物たちが集まっている描写があり、ほんわかした気持ちになったものだ。

 説明書には選手紹介が記載されている。「たけちゃん」「もりた」「さんまんま」は、完全に「お笑いBIG3」ではないか。今考えると、かなり攻めているような気がする……。

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