■ラスボスしか描かれていないパッケージ『CURSE』

 最後に紹介するのはファミコン以外の名作。1989年にマイクロネットからメガドライブ用に発売された『CURSE』だ。

 同作は全5ステージのオーソドックスな横スクロールシューティングゲームで、『グラディウス』のようにアイテムを取って、パワーアップすることができる。

 宇宙船「バルトアンデルス」を操縦して危機に瀕した惑星セネカを救うため、侵攻を企てるパルセリア軍の壊滅を目指すというストーリー。

『CURSE』のパッケージは非常にシンプルかつ、不気味なデザインで、タイトルロゴと会社名、そして配線が脳と接続された半機械の女性の頭部が描かれている。

 ところが、何を隠そうこの女性の頭部こそが、このゲームのラスボス「マザーOZ」。描かれているのは、第1形態の時で、変形するとさらに不気味さ、気色悪さを増す。

 不気味で、しかもそれがラスボスしか描かれていないというのも、なかなか印象に残るパッケージだ。

 ゲームのパッケージには、ただの箱としてだけでなく、裏表紙や取扱説明書などにも隠されたさまざまな仕掛けがある。単なる保管用の箱というではなく、作り手の工夫や想いが詰まった作品であることを改めて感じさせるものばかりだ。

  1. 1
  2. 2