■忠実な原作再現とやり込み要素で『SEED』シリーズ愛がより深まる
『連ザ2プラス』が“神ゲー”たる所以は、『SEED』シリーズの世界に没入できる忠実な原作再現だ。
本作で新たに登場した「P.L.U.S.モード」では、シン・アスカとして物語を追体験できる。『DESTINY』にて描かれたキラ・ヤマトやアスラン・ザラと対峙するシーンを再現したミッションでは、ついシンのように感情が高ぶってしまったファンも多いだろう。
さらに各キャラとの「信頼度」の高さによって共闘、あるいは敵対したりと、陣営がコロコロ変わる『SEED』シリーズらしい仕様には思わずニヤリとしてしまう。信頼度が最大まで上昇すると、特別なイベントの発生やキャラクターの立ち絵が変わるといった、一作目にはなかったご褒美が用意されており、目標に向かって繰り返しプレイできるやり込み要素も抜群だった。
仲間になったキャラクターには特別な指示を設定することができ、アスランに自爆させたりムウ・ラ・フラガを盾にしたりと、単なる対戦だけではない自由な遊び方ができるのも大きな魅力として語り継がれている。
『連ザ2プラス』はマルチプレイだけでなく、シングルプレイにも十分すぎる要素が盛り込まれていたことで『SEED』シリーズへの愛を一層深めながら、とにかく長く遊ぶことができたのである。
忠実な原作再現と爽快感のあるシステムが多くのファンを魅了した『連ザ2プラス』。2000年代中頃の対戦ゲームにおいても比較的評価が高く、今もなお語り継がれる紛れもない“神ゲー”だ。
かく言う筆者も、昔は放課後に友人とよくプレイしていたゲームであり、4足のMS「バクゥ」と「ラゴゥ」で互いに旋回しつつ、ビームを撃ち合いながら絶叫した思い出が呼び起こされる。
色褪せぬ思い出を刻んだ『連ザ2プラス』の一部のゲーム性は、今や『ガンダム』ゲームの筆頭に名を連ねる『VS.』シリーズに受け継がれているため、高まった『ガンダム』熱の発散先として、ぜひプレイしてはいかがだろうか?