人気芸能人がゲーム配信のためにYouTubeチャンネルを開設することも珍しくなくなってきたが、普段は華々しい活躍を見せる彼らがゲームに没頭する姿を見ると親近感が沸くもの。そのゲームへのハマり具合が高ければ高いほど好感度も上がってしまう。そこで今回は、普段の姿からは想像がつきにくい、意外なハマり方をした芸能人たちによる逸話を振り返りたい。
■テトリス「カンスト」記録した宇多田ヒカルさん
まずは、映画『キングダム 運命の炎』の主題歌である最新曲「Gold ~また逢う日まで~」をリリースしたばかりの宇多田ヒカルさん。
彼女はといえば、ダウンタウン司会による音楽番組『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』(フジテレビ系)で松本人志さんを相手にテトリス対決をして圧勝していたことがあったが、5歳の頃から「テトリス」にハマっており、2006年8月12日にはクラブニンテンドー会員向けに行われた「宇多田ヒカルとテトリス対戦!!」にも登場。全国のプレイヤー30名とガチンコ対決し、使い慣れない機器に苦戦しながらも26勝4敗という強さを見せつけた。
さらに衝撃的なのは、この年の7月3日にニンテンドーDS『テトリスDS』で「カンスト」を達成しているということだ。『テトリスDS』は、9999万9999点で獲得ポイントが最高値に達し、カウンターストップがかかる。カンストにはかなりの根気が必要だが、宇多田さんは何度もポーズを挟みつつ、16〜17時間をかけてこの偉業を成し遂げたという。
驚きなのは、このスコアを出したのはツアーが始まったばかりの頃だということ。体力も精神力も使うツアーの合間に偉業を成し遂げるとは、宇多田ヒカル恐るべし。当時のブログでは「やる気の問題なら、あたいのやる気、見してやろうじゃねーか!もういいやって思ったんだけど、プログラムに負けたみたいでちょっと悔しかったからやっぱり99999999までやっちゃった!」と書かれており、彼女の負けず嫌いさやテトリスへの情熱の深さがうかがい知れるエピソードだ。
■芸能界一のドラクエ愛を見せた淡路恵子さん
意外なゲーム好き芸能人といえば、周囲が驚くほどの『ドラゴンクエスト』マニアだった、昭和を代表する名女優・淡路恵子さん。
2009年の『週刊新潮』でのコラムで語った淡路さんの「ドラクエ愛」が話題となり、晩年は「ゲーム好き女優」としてバラエティ番組へも多数出演。淡路さんは2014年に食道がんのため亡くなったが、病室へもニンテンドーDSと『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』とスライムのクッションを持ち込み、『ドラクエ』に囲まれていたと各メディアで伝えられた。
特に『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』が大のお気に入りだったそうだが、淡路さんの『ドラクエ』へのこだわりは、並べるだけでその愛の深さに感動してしまうものばかり。たとえば、 2013年6月に出演した『ウチくる!?』では、据え置きのゲーム機ごと地方公演に持っていき、ホテルの部屋にゲーム専用のテレビを用意してもらっていたと明かしている。また2012年4月に出演した『アウト×デラックス』(ともにフジテレビ系)では、数年に一度しか新作が出ない『ドラクエ』を惜しみ、ラスボスの手前になると名前を変えて一からゲームを開始させ、それを何十回も繰り返すというプレイスタイルを披露。満を持してボス戦に挑んだときは、この上ない高揚感で満ちていたことだろう。