■緻密で伏線に富んだ世界観とロボットが織りなすSFRPGの金字塔
次に挙げたいのが1998年2月11日にプレイステーション(以下PS)で発売された『ゼノギアス』だ。
『ファイナルファンタジー7』や『サガフロンティア』などに続き発売され、勢いにのったスクウェアの新規IPとして注目度も高かった本作は、SFや宗教、神話、ロボットアニメのテイストをふんだんに混ぜ込み、そのハードなストーリー展開にも多くのプレイヤーが虜になり、議論を呼んだ。
また、キャラクターたちが搭乗するロボット「ギア」での戦闘や当時のスクウェアタイトルになかったキャラクターボイスやボーカル入りのテーマ曲などロボットアニメ的要素に魅せられたプレイヤーも多い。
これらのエッセンスは同じ『ゼノ』を冠する『ゼノサーガ』、『ゼノブレイド』シリーズに継承されており、共通用語も存在することから、『ゼノギアス』の復活に思いを馳せるファンも多い。最近ではプラモデル化や他のスクウェア・エニックスタイトルでのコラボなども実現していることから、リメイクされることを切に願いたい。
■10億年の野望が今、再生される。美しく、そして凄惨に
最後に瀬名秀明氏の同名小説を原作にした『パラサイト・イヴ』を挙げたい。1998年3月29日にPSで発売されたシネマティックRPGで原作小説から舞台を変えたゲームオリジナル作品となっている。
『ファイナルファンタジー』(以下FF)シリーズのアクティブタイムバトルの要素を踏襲したアクションRPGで、ハリウッドのスタッフも携わったグラフィックやムービーは当時最高峰のクオリティでホラー要素のリアルな描写に驚いたプレイヤーも多かったのではないだろうか。
また、FF7に続き、野村哲也氏がデザインした主人公「アヤ・ブレア」をはじめとしたキャラクターも魅力的で3作目まで発売された人気のひとつと言えるだろう。
ゲーム性としては、ストーリークリアまではボリュームは少ないが、やりこみ要素が豊富で周回プレイや隠しダンジョン「クライスラー・ビルディング」は全77フロアによる自動生成ダンジョンになっており、最後に待ち構える隠しボスを倒すと真のエンディングを迎えることができたため、当時大きな話題となった。
当時はグラフィックの美麗さで話題になった点もあり、現代のエンジンで蘇った「アヤ・ブレア」の活躍を見たいというファンも多いのではないだろうか。
以上、リメイクしてほしいスクウェア時代のタイトルを3作紹介してきた。10数年越しにリメイクされるタイトルも出てきているため、望みは捨てずに待ち続けたいところだ。