■歌といえばアイドル!ファミコン最高のアイドルといえば『アイドル八犬伝』

 3本目に紹介するのは、当時は珍しいアイドルを扱ったアドベンチャーゲーム『アイドル八犬伝(トーワチキ)』の「きみはホエホエむすめ」。大財閥の長老が3人の孫娘を呼び出し、3ヶ月間でもっとも名を上げた者を跡継ぎにすると宣言。その3人の孫娘でもっとも年下の「西園寺エリカ」は、得意な歌を武器に世界に轟くスーパーアイドルを目指していくゲームです。

「八犬伝」の名の通り8人の仲間を集めてスーパーアイドルに成り上がっていくのですが、エンディング(あとタイトル画面。曲的には手拍子っぽいのが入ってるタイトル画面の方がちょっと豪華)で聞けるのが、エリカの歌う「きみはホエホエむすめ」なのです。コメディタッチのストーリーで、電波系な歌詞満載のアイドルソングは妙に頭に残るデキ。歌に合わせてアイドル衣装を着たエリカのダンスアニメは、方向性こそ違いますが『メタルグレイダースローリー』に勝るとも劣らないファミコン屈指のアニメです。

 気楽に遊べるアドベンチャーとして僕も結構楽しんだ覚えがあり、久しぶりにやってみるか……と探したところ見つからず、代わりにコミケで購入した原画集が出てきました。20年も前の本でビックリしましたが、読んでみると懐かしさが溢れてきました。

『アイドル発見伝』原画集(著者私物)

■必然? お遊び? だからこそ印象に残る歌もある!

 今回紹介した3本のほかにも「すすめーすすめーものどーもー」で有名な『ボコスカウォーズ』や、『スーパーロボット大戦』のサイバスターのテーマ「熱風!疾風!サイバスター」に歌詞がついてCDに収録されたりなど強く記憶に残っているゲームや曲がほかにもあります。

 当時はそれほど気にしていませんでしたが、何かの拍子に思い出して口ずさむ自分をふり返ると、開発した方々の想いを今も受け継いでいることに驚きと感動を覚えずにはいられません。みなさんもファミコン時代のゲームの曲や歌を頭の中で再生して、当時の頃を思い出してみてはいかがでしょうか。

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