CDやDVD、BDといったメディアが登場して以降、ゲームにもオープニングテーマやエンディングテーマといったアニメーションが盛り込まれるのが当たり前になってきました。とはいえ、今より数十年前のスーパーファミコンやメガドライブといった時代のハードでは、オープニングどころかアクションゲームのキャラクターにちょっとした声がつくのがやっと。しかしファミコンにも、声が入っていなくとも「歌」が(おもに脳内で)響くゲームもあったのです。今回は声が無くとも歌が耳に残る3つのゲームを紹介したいと思います。
■レーザーって最強!! 武器ごとに歌がある『ヴォルガードII』
最初に紹介するのは1985年にデービーソフトから発売されたシューティングゲーム『高機動戦闘メカ ヴォルガードII』です。エリア途中であらわれる補給船にドッキングをすることで「連射」や「レーザー」や「八方向ミサイル」といったオプション武器を手に入れることができ、それらを使い分けることが攻略のカギとなるわけですが、武器を変えるごとにBGMまで変化するのが本作の特徴。そしてなんと、この武器それぞれのBGMに歌詞が存在していたのです。
たとえばレーザーなら「レーザー 強いぞ レーザー」、八方向ミサイルなら「八方向 八方向 2号機付いたら 六方向」など、短いながらも印象に残る歌詞ばかり。なんでも歌詞が先に存在し、それに合うようにBGMを制作したとのこと。この歌詞は説明書などではなく攻略本にのみ載っていたとのことですが、当時かなり広まっていました。あまりに印象が強すぎてゲームの内容はおぼろげでも、この歌は覚えているという人も多いのではないかと思います。
■高橋名人も歌った! カラオケモードも搭載の『ボンバーキング』
ゲームで名人! といえば、いまでも元気に活躍されている高橋名人を真っ先に思い浮かべるゲームファンは多いと思います。その名人ですが、実は数々のアルバムをリリースしており、その曲のひとつに「ボンバーキングのテーマ」があります。
この曲はファミコンゲーム『ボンバーキング(ハドソン)』のメインBGMに歌詞がついたもの。しかも、ゲームにもカラオケモードなるものが存在し、曲に合わせて1番の歌詞が表示されるのです。説明書には2番まで載ってるのに、なぜか1番しか流れないのですが、この歌詞と曲とのマッチ具合が絶妙で胸に迫るものがあります。個人的には「ここはコリドー」のところが好きなんですが、たぶんこの歌が好きというだけでなく、ゲーム体験の流れで印象に残りまくったというのが正直なところなんだと思います。