■生まれるのが早すぎた傑作!

「シナリオもシステムも傑作級」という稀有なゲームながら大ヒットしたワケではない『カオスシード』。パッと見でどんなゲームなのか理解しにくいこともあって「隠れた名作」というのが世間の評価だと思います。淡めの色づかいが美しい船戸明里先生が描いたキャラクターイラストも素晴らしく、「なんでこれがヒットしないんだ」と残念でなりませんでした。

 その後、セガサターンでゲームシステム(とくにアクション)が遊びやすく改良された移植作『仙窟活龍大戦カオスシード』もリリース。決定版ともいえる内容だったのですが、こちらもそこまで話題にはならず。個人的にはシナリオはスーファミ版のほうがきれいにまとまっているけど、ゲーム自体を遊びやすいのはセガサターン版といった印象でした。

 発売から25年たった今でも類似するゲームがないほど斬新で、それゆえに理解するのが難しかったゲームシステムも、「タワーディフェンスゲーム」が普及した今なら分かってくれる人が多いはず。この際どのハードでも構わないので、ぜひ『カオスシード』を移植していただいて、もっと多くの方に楽しんでもらえたら……と切に願う次第です。個人的にはニンテンドー3DSあたりのタッチペンを使ってダンジョン作成をしてみたかったですね。

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『カオスシード』懐かしのゲーム画面