いい作品は、素直に届けるだけでいい朗読劇になる
――アニメーションやドラマCDと朗読劇の大きな違いが、お客様の存在かと思います。観客の方々によってお芝居や作品が変わる部分というのは、あるのでしょうか。
朗読劇において、お客様の存在というのは大事です。お客様が感動した瞬間、その気持ちは隣のお客様に連鎖するんですよ。その連鎖反応をどう持っていくかというのは、舞台に立っていて意識するところです。それから、メッセージ性が複雑で難しい作品の場合は、おもしろさが伝わるように噛み砕いてわかりやすく届けるようにするんですが、お客様が笑ったり泣いたりしてくれた瞬間にさらにわかりやすくなるという相乗効果が生まれるときもあります。
――確かに、例えばよく笑うお客様と一緒だと笑いへの感度が上がって、おもしろさを感じやすくなったりします。
ライブに似てる気がしますよね。コール&レスポンスなどは今できませんが、やっぱりお客様も一緒にライブを作ってくれる感覚がありますから。朗読劇も客席から出てくる感情の流れで何かが変わるので、お客様もエンターテイメントを作る中での大事なピースの一つだと思います。
ただ『君の膵臓をたべたい』は、さっきお話ししたような、メッセージを明確化してお届けしたほうがいい作品とは逆のタイプという気がします。こういう作品は経験上、こちらが「こうやってやるぞ!」と思うよりも、流れで演じていけば自然と何かを伝えられるんですよね。そのまま演じるだけでおもしろいし、感動するし、苦しくなる。そういう作品だと思います。
――演じ手が“料理する”というよりは、作品そのままで。
はい。作品の素材がとてもいいので、それを素直にお客様にお届けすれば、いい朗読劇になるだろうなと思ってます。
ヘアメイク:NOBU(HAPP’S.)
スタイリスト:青木紀一郎
【PROFILE】
岡本信彦 おかもと・のぶひこ
10⽉24⽇⽣まれ。東京都出⾝。B型。多くの⼈気アニメで幅広いキャラクターを演じる実⼒派声優。2009年、第3回声優アワードにて新⼈男優賞を受賞。2011年、第5回声優アワードにて助演男優賞を受賞。 近年の主な出演作として、『TIGER&BUNNY2』(折紙サイクロン役)、『可愛いだけじゃない式守さん』(犬束秀役)、『⻤滅の刃』(⽞弥役)、『僕のヒーローアカデミア』(爆豪勝⼰役)、『ハイキュー!!』(⻄⾕⼣役)、『⻘の祓魔師』(奥村燐役)、『グッド・ドクター 名医の条件』(ショーン・マーフィー役)など。
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<作品情報>
朗読劇『君の膵臓をたべたい』
【公演日時】
12月10日(土) <昼の部>12:30開演 <夜の部>18:30
12月11日(日) <昼の部>12:30開演 <夜の部>17:00
※各開演時間の30分前より開場いたします。
【会場】
ニッショーホール(東京都港区東新橋1-1-19ヤクルト本社ビル)
【出演者】
<12月10日・昼公演>島﨑信長 悠木 碧 原紗友里 中島ヨシキ
<12月10日・夜公演>岡本信彦 直田姫奈 古賀 葵 伊東健人
<12月11日・昼公演>岡本信彦 直田姫奈 古賀 葵 伊東健人
<12月11日・夜公演>島﨑信長 悠木 碧 原紗友里 中島ヨシキ
【スタッフ】
原作:住野よる「君の膵臓をたべたい」(双葉社刊)
脚本・演出:保科由里子
音楽:阿部篤志
照明:加島茜
映像:垣内宏太
音響:小川陽平
衣裳:ゴウダアツコ
演出助手:大下沙織
舞台監督:今井東彦 渡辺隆
宣伝美術:古谷哲史
制作:MAパブリッシング
主催:朗読劇『君の膵臓をたべたい』製作委員会
【朗読劇「君の膵臓をたべたい」公式サイト】https://www.kimisui-reading.com/
【朗読劇「君の膵臓をたべたい」Twitterアカウント】@kimisui_reading
©朗読劇『君の膵臓をたべたい』製作委員会