■アーケード版の再現に挑戦した意欲作

 コナミのアーケードシューティングゲームは、『パロディウスだ!』以外にもさまざまな作品がファミコンに移植。ファミコンの性能に落としこむため、移植時にはいろんな変更が加えられてきました。その代表的な例が、アーケード版では4つまでつけられる初代『グラディウス』のオプションが、ファミコン版では2つに制限された点です。

 しかしながらコナミの開発スタッフの努力もあって、ファミコン版『グラディウスII』(1988年発売)では初めて4つのオプションを実現。それにもかかわらず画面のチラツキは少なく抑えられ、ファミコンの傑作シューティングゲームとしてファンから高評価されています。

 ファミコン版『グラディウスII』より後発の『パロディウスだ!』も当然4つのオプションが採用されていますが、残念なことに『グラディウスII』と比べると処理落ちやチラツキ(スプライト欠け)がどうしても目立ちます。

画面のチラツキや処理落ちだけは気になった

 これはステージグラフィックや、武装のビジュアルの細部に至るまでアーケード版の再現を目指したがゆえに、どうしても解消しきれない欠点も抱えてしまったのかもしれません。今の高性能なゲーム機と違って、ファミコンにはハード面の制約がたくさんあったのも事実。そのことを踏まえて『パロディウスだ!』が発売された30年前を振り返ってみると、難しい課題にチャレンジしていた当時の開発者の努力と苦労が偲ばれますね。

(文・まさまさ)

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『パロディウスだ!』懐かしのゲーム画面