■ゲーム内容以上に不評だった理由
となると、やはり惜しむらくは『ザナドゥ』という偉大すぎる原作の名を冠したことでしょう。日本ファルコムの『ザナドゥ』の完全移植を期待していた当時の私と同様、事前情報を見て落胆して“食わず嫌い”をした人は少なくなかったと思います。
実際に『ファザナドゥ』を遊んでみた印象も『ザナドゥ』とは別ゲームでしたし、移植作品として見たら失格なのかもしれません。それは私が『ファザナドゥ』を買いに行ったとき、いわゆるワゴンセールのカゴに数百円で放置されていた理由でもあるのでしょう。
しかし『ファザナドゥ』を1987年当時の1本のオリジナルゲームとして見るなら、ゲーム内容に比べて過小評価されていると言わざるをえません。あらためてゲームを楽しんだ私個人としては、「他人にもオススメしたいレベルの良質の骨太アクションRPG」というのが率直な感想です。
ファミコン世代の皆さんは『ファザナドゥ』にどんなイメージをお持ちでしょうか。名作? それとも迷作でしょうか? 当時『ファザナドゥ』に落胆して購入をスルーした方が原作の先入観なしにプレイしたとき、どのような感想をいだくのか聞いてみたい気もします。
(ふたまん編集部)