■沙羅曼蛇? ライフフォース? 良いとこどりのファミコン版
もともとアーケードゲームで好評を博していたシューティング『沙羅曼蛇』(1986年稼働)。『グラディウス』シリーズの2作目という位置づけではありましたがパワーアップシステムなどは、前作の『グラディウス』と異なる部分がありました。
そしてファミコンに登場した『沙羅曼蛇』では、そのアーケード版と『沙羅曼蛇』の海外版である『ライフフォース』の要素がミックス。さらにオリジナル要素まで加わった意欲的な作品だったのです。
『沙羅曼蛇』の大きな特長が、横スクロールと縦スクロールのステージが交互に切り替わる独特の面構成。1つのゲームで2タイプのシューティングステージが楽しめるのは、ファミコンでは本作のほかに『もえろツインビー シナモン博士を救え!』(コナミ)や『ヘクター'87』(ハドソン)などがありますが、かなり珍しい部類だったと思います。
■ファミコン版独自のパワーアップ方式
アーケード版『沙羅曼蛇』のパワーアップ方法は、敵が落としたレーザーやミサイル、オプション等のアイテムを取ると、その能力が得られるアイテムパワーアップ方式。しかし、ファミコン版『沙羅曼蛇』では『グラディウス』や『ライフフォース』と同じ、パワーアップカプセルを集めていくゲージ方式に変更されています。
そして前作に当たるファミコン版『グラディウス』では2つまでだった“オプション”が、最大3つに増加。これはファミコンカセットに特別なチップを搭載したことで実現できたそうです。(カセットが透けているとはいえ、どの基板かは分かりませんが……)
ちなみに本作の約1年後に発売されたファミコン版『グラディウスII』では、アーケード版と同じ4つのオプションが実現できましたが、ファミコン版『沙羅曼蛇』のワンステップがあってのことかもしれません。