■「悪魔合体」に魅入られる

 しかも『デジタル・デビル物語』の面白い部分はこれだけではありません。仲魔にした悪魔同士を「邪教の館」で合体させ、まったく別の悪魔に作り替えるシステムも当時は斬新に感じました。

 まさに悪魔の所行のような禁断の悪魔合体。人間の業の深さを思わせると同時に神のごとき創造を行うシステムに夢中になりました。ときに合体させるためだけに悪魔に声をかけ、ときには愛らしいネコマタを戦力外だからと合体材料にする……今あらためて考えると、なかなか非道な仕打ちでしたね。

邪教の館で悪魔同士を合体させる

 そんなこんなで、ようやくルシファーを倒してゲームをクリアしたときは達成感とともに、ふと寂しい気持ちになったことを覚えています。手間暇かけて作った最強の仲魔と別れがたかったのかもしれません。会話もなく、ただ使役する側と使役される側の関係だったにもかかわらず、その集大成とも言える悪魔にこれまで一緒に戦ってきた仲魔の姿をダブらせていたのかも……!?

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