■グラフィックの表現力はスーファミに匹敵?
本作の物語を彩る最大の特長が、緻密に描きこまれたグラフィックです。当時はすでにスーパーファミコンをはじめ、ファミコンよりも性能の高いゲーム機が登場しており、さすがにファミコンは時代遅れ感が否めませんでした。
しかし、ファミコンソフトである『メタルスレイダーグローリー』の美しいグラフィックは、けしてスーファミに見劣りしない高いレベルを実現。とくに登場する女の子たちはかなりていねいに描きこまれていて、ゲーム内の彼女たちに魅了されたプレイヤーは多かったと思います。
加えて彼女たちは目や口が動くだけでなく、会話に合わせて表情まで変化! それもメイン画面だけでなく、会話メッセージの横に表示された小窓の顔までしっかりと動く。その滑らかな動作は、まるでアニメを見ているような自然さで、細部までこだわった演出に驚かされたものです。
当時はPCエンジンCD-ROM2の大容量を活かしたゲーム内アニメーションもありましたが、それよりも圧倒的に容量が少なく、性能的にも劣るファミコンのソフトで、これほどのアニメーションシーンが見られるとは思ってもいませんでした。