今からちょうど32年前の1988年4月28日、テクモからファミコン用ソフト『キャプテン翼』が発売されました。テレビアニメの放送はとっくに終わり、『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載していた漫画が最終回を迎えたのとほぼ同時期という謎なタイミングでの発売となりましたが、実はこのゲーム、発売延期を繰り返していたのです……。
当時は、たくさんの漫画原作のゲームが発売されましたが、その面白さには当たりハズレがかなり大きい印象。ファミコンキッズの僕は「キャプ翼は大丈夫か?」と発売前から戦々恐々としていた記憶があります。それでも大好きな漫画だっただけに、期待せずにはいられませんでした。
そんな状況で発売されたファミコンソフト『キャプテン翼』ですが、スポーツゲームとしては前代未聞の「コマンド選択式」を採用。まるでRPGでも遊んでいるようなプレイ感で、かなりの衝撃を受けたことを覚えています。
当時のファミコンには任天堂の『サッカー』くらいしかサッカーゲームはなく、スポーツゲームの概念をぶち壊した、『キャプ翼』の斬新な演出と操作感覚にビックリ。オリジナリティが高く、クセの強いゲームなのは間違いありませんが、魅力的なキャラクターたちや必殺シュートが見事に映えるゲーム性は、想像以上にハマってました。
今でこそサッカーゲームには、クラブ経営をしたり、監督目線で指示を出すゲームなど、幅広いバリエーションが存在します。しかし、スポーツゲームと言えば「アクション」というのが主流だったファミコンの全盛期に、『キャプテン翼』は間違いなく新しい風を吹かせました。