■漫画家を目指していた岡山天音
ーー岡山さんといえば、2009年の『中学生日記』(NHK)で漫画家を夢見る15歳役でデビュー。その後、出演されたNHK連続テレビ小説『ひよっこ』でも個性的な漫画家役を演じられました。実際に過去に漫画を描いていたという話を伺ったのですが。
岡山 実は今も目指しています。……嘘ですけど(笑)『中学生日記』は当て書きだったので、撮影前に取材を受けてああいう役になったんです。でもその後、本当に『ひよっこ』で漫画家の役をやることになって、不思議でしたね。中学生の頃は不良のマンガとか描いてましたね、学ランを描くのがすごく好きで不良の話ばかり描いてましたね。小学校の頃は、漢字4文字にカタカナのフリガナの必殺技が出てくるような、そんな漫画も描いてました(笑)
ーーその頃はどんなマンガに影響を受けましたか?
岡山 マンガはとにかくいろんな作品を読んでいて。『風の谷のナウシカ』や『闇金ウシジマくん』、『ONE PIECE』までいろいろ。その中でも長尾謙一郎さんの『ギャラクシー銀座』が好きで、『中学生日記』のプロデューサーさんも長尾さんのファンだったので意気投合したのを覚えてます。漫画家を目指しているというのは冗談ですが、今もデッサンの練習は欠かせないですね。絵がうまくなりたいんですよ。
加藤 天音さんがマンガを描いてたなんて知らなかった……。どんなマンガを描くのかすごく読みたいです! だって、天音さんの頭の中が覗けるんですよね。いつか見せてください。
岡山 不良の漫画を、ぜひ。
ーーまもなく映画『踊ってミタ』が公開となります。観客にどのようなメッセージを伝えたいですか?
岡山 遠くに理想を置かなくても、身の回りに価値のあるものが落ちてるんじゃないか。“今のままでいいんだよ”と言ってもらえるような映画になっています。濃いキャストと台本の力で、カオスなコメディ映画が仕上がったので、観終わった後に、少しでも心の曇りが晴れていればいいなと思います。自分のことを少しでも許してあげられるきっかけになれば。
加藤 田舎や学生って狭い世界で完結しちゃうじゃないですか。そこにしか生きる場所がないと思いがちになってしまう。でも映画を見た人に、“ここだけじゃないんだよ”と感じてほしい。スマホで映画を見る人は多いと思いますが、ぜひ映画館に足を運んで観ていただきたいです。
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岡山さんと加藤さんのテンポ感が心地よく、息ぴったりで進んだインタビュー。二人の抜群のコンビネーションが見られる映画『踊ってミタ』は、3月7日から全国劇場で公開される。
■『踊ってミタ』
■監督:飯塚俊光
■出演:
岡山天音 加藤小夏 武田玲奈 中村優一
横田真悠 ルー大柴 川原瑛都 えんどぅ 西村瑞樹(バイきんぐ)
松浦祐也 ふせえり 早出明弘 森田想 白石優愛 小牧那凪
ゆってぃ 冨樫真 BOB りりり 霜月めあ 大鳥こはく(角元明日香)
山本匠馬 味岡ちえり やついいちろう 有馬和樹(おとぎ話) 中島ひろ子
■音楽:40mP
■振付:めろちん
■配給:東映ビデオ
(C)2020「踊ってミタ」製作委員会