2026年こそ春が来る!? マリアに磯鷲早矢、擬宝珠纏も…『こちら葛飾区亀有公園前派出所』両さんは結婚候補たちとなぜ破局したのかの画像
DVD『こちら葛飾区亀有公園前派出所 両さん奮闘編』第31巻(バンダイナムコフィルムワークス)(c)秋本治・アトリエびーだま/集英社・フジテレビ・ADK

 2026年に連載50周年を迎える国民的漫画『こち亀』こと『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(秋本治氏)。基本的には1話完結のギャグ漫画だが、その長い歴史の中で何度もくり返されたテーマが存在する。その1つが、主人公である両津勘吉の結婚問題だ。

 お金に汚く品行も良くない両さんは、しばしば「女の敵」と言われる。しかし、そんな彼を心から愛する人物が過去に何人も登場しており、結婚の話も持ち上がっていたのだ。そして、そのすべてがあっけなく破局している。

 連載当時「今度こそ両さんは結婚するのか!?」と思わされ、「やっぱりダメだったね」と笑わせるのがお約束だった。

 そこで今回は、両さんが結婚を考えるほど相性が良かったヒロインたちを、破局してしまったエピソードと合わせて振り返ってみよう。

 

※本記事には作品の内容を含みます。

 

■理想の大和撫子、しかしその正体は…麻里愛(マリア)

 麻里愛、通称マリアは、両さん大好きヒロインの筆頭といえるキャラクターだろう。

 彼女が初登場したのは、第651話のこと。道端でたまたま出会った両さんに一目惚れし、亀有公園前派出所に新人警官として押しかけてくる。

 黒髪のロングヘアが似合う和風美人で料理上手。そしてなにより両さんを「両様」と呼んで全力で愛する姿は、まさに理想のヒロインそのもの。さしもの両さんでさえ、マリアにはデレデレで、大原大次郎部長に結婚式の仲人をお願いするほど浮かれる。しかし、ほどなく秋本・カトリーヌ・麗子から衝撃の事実を告げられる。「愛さんは男性よ」と。

 2026年現在の『こち亀』ファンにとっては周知の事実ではあるが、初登場した1989年当時の両さんにとっては、まさに青天の霹靂であった。

 その後、凄まじい剣幕でマリアを問い詰める両さん。しかし、愛する気持ちは本物と泣き崩れる姿に勝てず、結局なし崩し的に警察寮での同棲生活が始まってしまう。結婚は白紙になったにもかかわらず同棲するとは、なんだか順序がおかしくて笑ってしまう。

 その後もマリアは、深い愛情で両さんを振り回すキャラクターとして、本作屈指の人気ヒロインとなった。のちの第1074話では、念願かなって本当の意味で“女性”になるのだが、それが原因で逆に両さんを敬遠するようになり、残念ながら結婚には至らなかった。

■情熱的な愛情は冷めるのも早かった! 磯鷲早矢

 次は、第1064話で登場した弓道の名手、磯鷲早矢(いそわし・はや)だ。武道の名家に生まれ、大和撫子として厳しく育てられた早矢は、「声が父に似ている」という理由で両さんを気に入り、猛アプローチをかける。話題の美人警官に好意を寄せられて調子に乗る両さんだったが、自分が恋人ではなく父の代わりと知らされてがっかりする姿はなんとも愉快で、読者の笑いを誘った。

 だが、早矢は次第に両さんを1人の男性として愛するようになっていく。自分の恋心を自覚した彼女は、両さんを厳格な父親に紹介したり、女性になったマリアと両さんを賭けて弓道対決をしたりと、お淑やかな見た目とは裏腹に熱いアプローチを繰り返す。その真剣な姿は、多くの読者に「本当に結婚しちゃうかも?」と期待させたものだ。

 だが、その恋の結末はあっけなかった。第1075話で繰り広げられた早矢VSマリアの弓道対決の裏で、なんと両さんは早矢の私物や隠し撮り写真をこっそり売りさばき、金儲けをしていたのだ。

 好きな人の汚い一面を目の当たりにした早矢は「マリアさんにゆずりますわ」と告げるほど、両さんに幻滅してしまう。燃え上がるような恋は、冷めるのもあっという間なのかもしれない。

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