■アイドル・猪俣周杜と役柄のすさまじいギャップ

 加入からまだ1年も経ってないのに、ゴールデン帯でこれを演じきった猪俣周杜の振り幅が半端ない。デビュー作となったドラマ『パパと親父のウチご飯』(テレビ朝日系)では純粋に可愛い新人枠だったのに、ここに来て自分で自分のイメージを壊しにきてるみたいでそれがたまらない。そして俺はそういう破壊衝動が大好物なのです。

 正直、このドラマの最大の収穫は猪俣周杜の川畑礼介だと思ってます。快楽殺人者という役を、こんなに自然に、こんなに不気味に演じられるアイドルが現れた。息遣い、セリフの間、視線の動き、全てが計算されすぎてて一生消えない鳥肌が経ちました。そして一匹の大きな鳥になって大空へと羽ばたきました。ライブで笑顔で手を振ってる姿と重ねると、頭がバグります。そのギャップこそ俺の栄養素。

 しかもこのドラマ、猪俣パートは特に第3話から第4話にかけての連続で、犯人視点と捜査側の葛藤が交錯してて、広報課の今泉がどうメディアコントロールするかとかも絡んでくるから、ただの猟奇的な犯人の話じゃなくて社会派としてもしっかり成立してる。犯人がアイドルってだけで視聴率稼ぎとかじゃなく、ちゃんとストーリーに必要不可欠なピースとして機能してるのが凄い。

 そして猪俣周杜がこれからどんな闇深い役を演じてくれるのか、想像するだけで脳汁が止まりません。薬物の売人? 結婚詐欺師? ねずみ講? 殺し屋?

 timeleszの活動と並行して、俳優としてもどんどん化けるはず。俺はもう猪俣周杜の次の「犯罪者役」待機勢になりました。猪俣周杜、俺の想像を、超えてゆけ。

 

■著者プロフィール
かんそう
ブロガー・ライター・作家。北海道の片隅で意味不明な文章を綴る長男。
著書に『書けないんじゃない、考えてないだけ。』『推すな、横に並んで歩け』がある。

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